MICROSEIKI BL−111. 13台目修理記録
2023/9/28到着  2024/1/10完成 
A. 修理前の状況
  • この度、オークションで念願のBL111を入手いたしました(ここです)がオークションのお約束のように残念ながらモーターが回転しない状態です。
  • もともと古いので時期を見てオーバーホールと思っておりましたがいきなり動かないのでオーバーホールをお願いしたくメールを差し上げました。
    状態は電源を入れてもプーリー自体が回転しません、指で回すと回ります。
    プラッター&糸を張ってみても当然回転しませんが、手で補助すると 回転しますし、回転も継続しています。
    先に問い合わせをしたBL111のモーター不調+オーバーホールの件ですが、依頼した業者さんとのやり取りから不信感を感じましてその業者での整備を断念しました。
    そこでお恥ずかしい話、また誠に勝手ながら田中様にお願いします。
  • 工房注記。
    三個あるモーター固定子巻き線の内1個断線したジャンク品


  • 出品者コメント
    商品詳細
    • ☆商品内容
      メーカー:MICRO
      型番:BL-111
      アームベース 型番:A-1201
       穴径:約2mm
       スピンドルートーンアーム穴芯:約222〜235mm
    • ☆付属品
      ※付属品及び付属パーツは画像にあるものが全てです。ご確認下さい。
    • ☆動作
      手持ちのストロボスコープで回転確認を行いました。
      通電:OK
      ライト点灯:OK
      回転:OK
      33/45回転切り替え:OK
      ピッチ調整:OK

      当店での確認時、動作に違和感は感じられませんでした。
      年代物のお品となりますので、動作保証は通電のみとさせていただきます。
      通電しない場合は一週間以内に限り返品返金をお受けいたします。
      その他の動作に関しましてメンテナンスが必要な際は 落札者様にてご対応をお願いいたします。

    • ☆状態
      ダストカバーは細かなスレは有りますが、 割れなどはなく透明感がある状態です。
      アームベースには円形のキズがあります。 プラッターは若干のくすみはありますが、 目立つキズなく光沢があります。 キャビネットは前面や側面の下部にキズの補修箇所があります。
      その他は細かなスレ/くすみはありますが、 目立つキズはみあたらず全体的に光沢があります。
      インシュレーターも4つ共に硬化していますが、 現状プレーヤーを支えられております。 ヒンジに破損などもなくしっかりと開いた状態を保持します。

      あくまで年数の経過した中古品となります。 経年/使用におけるコキズやくすみ、使用感はご了承下さい。

      状態/付属パーツに関しましてのクレームはお受けできませんので 画像にてご確認/ご判断の上ご入札をお願いいたします。

      状態のチェック項目につきましては弊社基準にてチェックを行っております。 感じ方には個人差がございますので画像にてご確認の上ご判断の程、 宜しくお願い致します。

      発送時はプラッターを取り外し2個口にて梱包いたします。



B. 原因
  • モーター巻き線断線。
    各部経年劣化の為、オーバホール修理依頼。


C. 修理状況

W. 下蓋及び本体木部 修理状況
  • この台(鉄製架台)が本体木部に接着されていない。


D. 使用部品
  • 電解コンデンサー       13個。
    リレー(製造中止で入手難)  1個。
    半固定VR          3個。
    フイルムコンデンサー     2個。
    3Pインレットソケット    1個 FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。


E. 調整・測定

F. 修理費   150,000円  「オーバーホール修理」

Y. ユーザー宅の設置状況

S. MICRO SEIKI BL−111 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。 
A12. 点検中 前右から見る。
A13. 点検中 後から見る。
A14. 点検中 後から見る、電源ソケット。
A15. 点検中 後から見る、電源ソケット。3Pインレットに交換可能。
A16. 点検中 後左から見る。
A17. 点検中 上から見る。
A18. 点検中 タンテーブルを外し、上から見る。
A19. 点検中 駆動部。
A21. 点検中 下前から見る。下足は交換されている。
A22. 点検中、下前左から見る。
A23. 点検中 下後から見る。
A24. 点検中、下後右から見る。
A25. 点検中 下から見る。
A26. 点検中 下蓋を取り、下から見る。
A27. 点検中 下蓋を取り、下から見る。 モーターにコイル×の記載あり!!
A28. 点検中 下蓋を取り、下から見る。 モーターからの配線(白い線)が下板に挟まれ凹んでいる!
A29. 点検中 制御基板裏の断線コイル駆動回路にマークある。
A2A. 点検中 サポータが無く、基板が直ずけされている、灰色線が挟まっている。
A2B. 点検中 基板の下のインシュレターが無。
A31. 点検中 タンテーブル、上から見る。
A32. 点検中 タンテーブル、斜め上から見る。
A33. 点検中 タンテーブル、反対側斜め上から見る。
A34. 点検中 タンテーブルを裏側から見る。
A35. 点検中 タンテーブルを裏側斜めから見る。
A36. 点検中 タンテーブルを反対側裏側斜めから見る。
A37. 点検中 タンテーブル軸穴を上から見る。
A38. 点検中 タンテーブル軸穴を上から見る、反対側。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 制御基板
C12. 修理後 制御基板 TR(トランジスター)8個、半固定VR2個、電解コンデンサー7個、フイルムコンデンサー1個交換
C13. 修理前 制御基板裏、断線コイル駆動回路にマークある。
C14. 修理(半田補正)後 制御基板裏。フイルムコンデンサー1個追加。
C15. 完成制御基板裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C21. 修理前 電源・33/45切替基板
C22. 修理中 電源・33/45切替基板。電解コンデンサー固定するトルエン溶媒の接着剤。
C23. 修理後 電源・33/45切替基板。 トルエン溶媒の接着剤を取り去り、コートを塗布後。
C24. 修理後 電源・33/45切替基板 半固定VR1個、電解コンデンサー6個、製造中止で入手難のリレー1個交換
C25. 修理前 電源・33/45切替基板裏
C26. 修理(半田補正)後 電源・33/45切替基板裏。フイルムコンデンサー1個追加。
C27. 完成電源・33/45切替基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C31. 修理前 ヒューズ基板
C32. 修理前 ヒューズ基板裏
C33. 修理(半田補正)後 ヒューズ基板裏
C34. 完成ヒューズ基板裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C41. 修理中 モーター部を取り出す
C42. 修理中 モーター部を取出す、下から見る。 コイル×の記載あり!!
C43. 修理中  モーターを取り出す
C44. 修理中 モーターを取出す、下から見る。 コイル×の記載あり!!
C45. 修理中 ラック歯車グリスが変色。
C46. 修理後 ラック歯車グリス交換。
C51. 修理中 モーター回転子。
C52. 修理中 モーター回転子軸。
C53. 修理中 モーター回転子軸、拡大。 縦横比変更してあります。
C61. 修理中 モーター固定子巻き線。
C62. 修理中 モーター固定子巻き線修理中。
C63. 修理中 モーター固定子上側軸受け。
C64. 修理中 モーター固定子上側軸受け、反対側。
C65. 修理中 モーター固定子下側軸受け。
C66. 修理中 モーター固定子下側軸受け、反対側。
C71. 修理前 モーターFGコイル。
C72. 修理中 モーター下側軸受け。油分が無く、軸が削っている!
C73. 修理後 モーターFGコイル、コート液で固定する。
C81. 修理中 モーター回転子上から見る。
C82. 修理後 モーター回転子上から見る。 CRCで洗浄し、鉱物油を軽く塗布。
C83. 修理後 モーター回転子上から見る、反対側。
C84. 修理後 モーター回転子上から見る、反対側。 CRCで洗浄し、鉱物油を軽く塗布。
C85. 修理中 モーター固定子下から見る。
C86. 修理後 モーター回転子下から見る。 CRCで洗浄し、鉱物油を軽く塗布。
C87. 修理後 モーター回転子下から見る、反対側
C88. 修理後 モーター回転子下から見る、反対側。 CRCで洗浄し、鉱物油を軽く塗布。
C89. モーター修理完成後 コイル×の記載を消す。
C91. 修理中 表示部及び 33/45切り換SW基板。
C92. 修理前 表示部及び 33/45切り換SW基板裏。
C93. 修理(半田補正)後 表示部及び 33/45切り換SW基板裏。
C94. 完成表示部及び 33/45切り換SW基板裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
CA1. 修理前 速度調整VR。
CA2. 修理後  速度調整VR。 ガリ軽減・防止の結線。
CB1. 修理前 電源ソケット
CB2. 修理(交換)後 電源ソケット交換 FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ使用
CB3. 修理後 電源ソケット交換。 裏側配線、アースはしっかり取る。
CC1. 修理中 タンテーブル軸を取り出し。
CC2. 修理中 タンテーブル軸を取り出し。
CC3. 修理(交換)中。 経年劣化で真っ黒。  
CC4. 修理(交換)中。 経年劣化で真っ黒。
CE1. 交換部品
CE2. 交換部品 リレー。 左=付いていた物、右=交換した後発の密閉型。
CF1. 修理前  上から見る
CF2. 修理後  上から見る
CF3. 修理前  下から見る
CF4. 修理後  下から見る。
CF5. 完成、下から見る。
W. 下蓋及び本体木部 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
W1. 修理前  モーター、基板、アーム架台を取り本体上から。
W2. 修理中  本体上から。 圧縮材にボンドを染みこませる。
W3. 修理後組み立て中、 養生の為、保護材を取り付ける。
W4. 修理前 モーター、基板、アーム架台を取り本体下から。
W5. 修理中 本体下から。 圧縮材にボンドを染みこませる。
W6. 修理後 本体下から。 更にペンキを塗る。
W11. 修理前 アーム取り付け穴。
W12. 修理中 アーム取り付け穴。 圧縮材にボンドを染みこませる。
W13. 修理後 アーム取り付け穴。 更にペンキを塗る。
W14. 修理後 アーム取り付け穴、反対側。
W15. 修理中 アーム取り付け穴、反対側。 圧縮材にボンドを染みこませる。
W16. 修理後 アーム取り付け穴、反対側。 更にペンキを塗る。
W21. 修理前 モーター取付穴、タンテーブル軸受取付穴。
W22. 修理中 モーター取付穴、タンテーブル軸受取付穴。 圧縮材にボンドを染みこませる。
W23. 修理後 モーター取付穴、タンテーブル軸受取付穴。 更にペンキを塗る。
W24. 修理前 モーター取付穴、タンテーブル軸受取付穴、反対側。
W25. 修理中 モーター取付穴、タンテーブル軸受取付穴、反対側。 圧縮材にボンドを染みこませる。
W26. 修理後 モーター取付穴、タンテーブル軸受取付穴、反対側。 更にペンキを塗る。
W31. 修理前 操作部取付穴。
W32. 修理中 操作部取付穴。 圧縮材にボンドを染みこませる。
W33. 修理後 操作部取付穴。 更にペンキを塗る。
W34. 修理前 操作部取付穴、反対側。
W35. 修理中 操作部取付穴、反対側。 圧縮材にボンドを染みこませる。
W36. 修理後 操作部取付穴、反対側。 更にペンキを塗る。
W41. 修理前 本体木枠下。 基板やモーターを取り外す。
W42. 修理中 本体木枠下、圧縮材にボンドを染みこませる。
W43. 修理後 本体木枠下。 乾燥後さらにペンキを塗る。
W51. 修理前 本体木枠下前左。
W52. 修理中 本体木枠下前左。 圧縮材にボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。 
W53. 修理後 本体木枠下前左。 乾燥後さらにペンキを塗る。
W54. 修理前 本体木枠下後右。 
W55. 修理中 本体木枠下後右。 圧縮材にボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。 
W56. 修理後 本体木枠下後右。 乾燥後さらにペンキを塗る。
W61. 修理前 本体木枠下前。 
W62. 修理中 本体木枠下前。 圧縮材にボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。
W63. 修理後 本体木枠下前。 乾燥後さらにペンキを塗る。
W64. 修理前 本体木枠下後
W65. 修理中 本体木枠下後。 圧縮材にボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。
W66. 修理後 本体木枠下後。 乾燥後さらにペンキを塗る。
W71. 修理前 電源ソケット、端子板取付け穴。
W72. 修理中 電源ソケット、端子板取付け穴。 圧縮材にボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。
W73. 修理後 電源ソケット、端子板取付け穴。 乾燥後さらにペンキを塗る。
W74. 修理前 電源ソケット、端子板取付け穴、反対側。
W75. 修理前 電源ソケット、端子板取付け穴、反対側。 圧縮材にボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。
W76. 修理前 電源ソケット、端子板取付け穴、反対側。 乾燥後さらにペンキを塗る。
W81. 修理前  足を取った下蓋表。
W82. 修理中 下蓋のトランスカバー取り付穴。割れが大きいので接着剤で固定する。
W83. 修理中 下蓋のトランスカバー取り付穴、反対側。割れが大きいので接着剤で固定する。
W84. 修理中 下蓋表。ラッカーを吹く。
W85. 完成 下蓋表、トランスカバー・足を取り付ける。
W91. 修理前 トランスカバーを取り、下蓋裏
W92. 修理前 下蓋裏。 ボンドを染みませ乾燥後。
W93. 修理後 下蓋裏。 ボンド乾燥後さらにペンキを塗る。
WA1. 修理前 下蓋裏前右
WA2. 修理中 下蓋裏前右、ボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。
WA3. 完成 下蓋裏。 さらにペンキを塗る。
WA4. 修理前 下蓋裏後左
WA5. 修理中 下蓋裏後左、ボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。
WA6. 完成 下蓋裏。 乾燥後さらにペンキを塗る。
WB1. 修理前 下蓋のアーム取り付穴。
WB2. 修理中 下蓋のアーム取り付穴。ボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。
WB3. 修理後 下蓋のアーム取り付穴。 乾燥後さらにペンキを塗る。
WB4. 修理前 下蓋のアーム取り付穴反対側。
WB5. 修理中 下蓋のアーム取り付穴、反対側。ボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。
WB6. 修理後 下蓋のアーム取り付穴反対側。 乾燥後さらにペンキを塗る。
WC1. 修理前 下蓋のトランスカバー取り付穴。
WC2. 修理中 下蓋のトランスカバー取り付穴。ボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。
WC21. 修理中 下蓋のトランスカバー取り付穴。ヒビが大きいので2回目塗布。
WC3. 修理後 下蓋のトランスカバー取り付穴。 乾燥後さらにペンキを塗る。
WC4. 修理前 下蓋のトランスカバー取り付穴、反対側。
WC5. 修理中 下蓋のトランスカバー取り付穴、反対側。ボンドを染みこませる、ネジ穴も塗る。
WC51. 修理中 下蓋のトランスカバー取り付穴、反対側。ヒビが大きいので2回目塗布。
WC6. 修理後 下蓋のトランスカバー取り付穴、反対側。 乾燥後さらにペンキを塗る。
WC7. 修理中 天日乾燥する。右は  RP1110. 30台目
WC8. 修理中 ベランダで乾燥中。 右は  RP1110. 30台目
WD1. 修理中 架台止めビス、下蓋等止めネジは錆は少ない。
WD2. 修理中 架台止めビス、下蓋等止めネジ、ラッカーを吹く。 乾燥後方向を変えて、さらに塗る。
WE1. 修理中 電源ソケット取り付け板。
WE2. 修理後 電源ソケット取り付け板。塗装する。
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E1.  33回転ストロボ測定。 速度調整はセンター固定。
E2.  33回転ストロボ測定。
E3.  45回転ストロボ測定。 速度調整はセンター固定。
E4.  45回転ストロボ測定。
Y1. ユーザー宅へ設置。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況。全体。
Y2. 設置状況。
S. MICRO SEIKI BL−111 の仕様(カタログ・マニアルより) 
型式 アームレスプレイヤー BL−111
駆動方式 ベルトドライブ方式
使用モーター 8極24スロット、アウターローター型ブラシレスDCサーボモーター
定格回転数 33 1/3、45rpm
ターンテーブル 砲金製、直径310mm、重量10kg、慣性モーメント1500kg・cm2
回転ムラ 0.025%以下(WRMS)
SN比 60dB以上(JIS)
回転数微調整範囲 ±6%以内
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 12W
外形寸法 幅532×高さ230×奥行440mm、 570W×440D×230Hmm(BL-111L)
重量 36kg、 38kg(BL-111L)
価格 270,000円
付属 アームマウントベース A-1200シリーズ
A-1201 MICRO=MA-505L、 505LS、 505LX
AUDIO CRAFT=AC-300MKU
SAEC=WE-407/23
A-1202 SAEC=WE-308、 308N、 308SX、 317
GRACE、G-660P
A-1203 FR=FR-64、 64S、 64B、 64FX、 14
A-1204 FR=FR-24MKU 54
DENON=DA-303、 305、 307、 309、 401
VICTOR=UA-5045
A-1205 MICRO=MA-505XU、 505SU、 505MKV、 MA-808X
AUDIO CRAFT=AC-3000MC
A-1506 SME=3009/SU、 3009/SV、 3010RC
              bl111-d4m
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