KENWOOD KT−9007 修理記録
2017/8/4到着   2018/5/19完成
A. 修理前の状況
  • 現在作動しておりますが 40年以上前の製品ですので、
    オーバーホールで劣化部品「スイッチ、ボリューム、電球、電源コード等」の交換を希望しております。


B. 原因
  • 各部経年劣化。


C. 修理状況
  • RF増幅、、トラッキング、IF回路、MPX回路、修理・調整。
    配線手直し、補強。
    半固定VR交換。
    パネル・メータランプ交換。
    RCA端子交換。
    電源コードを3Pインレットに交換。
    足黒TR(トランジスター)交換。

K. サイド・裏パネル修理・塗装

D. 使用部品
  • 電解コンデンサー(オーディオコンデンサー使用)          45個。
    半固定VR                                10個。
    パネル&メータランプ                                5個。
    テフロン絶縁RCA端子                               3組7個
    3PインレットFURUTECH製FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。  1個。
    TR(トランジスター)                               12個。
    フイルムコンデンサー                             2個。


E. 調整・測定
F. 修理費   90,000円    オーバーホール修理。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. KENWOOD KT−9007 の仕様(マニアル・カタログより)


A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後右から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 上蓋を取り、上から見る
A17. 点検中 上蓋・シールドを取り、上から見る
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A222. 点検中 下前左から見る。 サイドウッドの割れ。
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る
A26. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A31. 点検中 ANT入力端子。 M型同軸コネクターが光る!
A41. 点検中 出力RCA端子。
A42. 点検中  出力RCA端子。 テフロン絶縁型と交換。
A51. 点検中 Multi pass/FM DET出力RCA端子。
A52. 点検中 Multi pass/FM DET出力RCA端子。 テフロン絶縁型と交換。
A61. 点検中 ACケーブル取り付け
A62. 点検中 ACケーブル取り付け。 3Pインレットに交換。FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 フロントエンド
C13. 修理前 フロントエンド裏
C14. 修理(半田補正)後 フロントエンド裏 半田を全部やり直す。
C15. 完成フロントエンド裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C21. 修理前 IF基板
C22. 修理後 IF基板 電解コンデンサー12個、半固定VR6個交換
C23. 修理前 IF基板裏
C24. 修理(半田補正)後 IF基板裏 半田を全部やり直す。 電解コンデンサー1個交換
C25. 完成IF基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C26. 修理前 IF基板ラッピング
C27. 修理後 IF基板ラッピング、半田を浸みこませる
C31. 修理前 MPX基板
C312. 修理前 MPX基板。 フイルターが修理されている!
C32. 修理後 MPX基板 足黒TR(トランジスター)10個、電解コンデンサー18個、半固定VR3個交換
C33. 修理前 MPX基板裏  
C34. 修理(半田補正)後 MPX基板裏 半田を全部やり直す。  
C35. 完成MPX基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C36. 修理前 MPX基板裏ラッピング
C36. 修理前 MPX基板裏ラッピング、半田を浸みこませる
C41. 修理中 D.メーターAMP基板。
C42. 修理後 D.メーターAMP基板。 フイルムコンデンサー1個交換
C43. 修理前 D.メーターAMP基板裏
C44. 修理(半田補正)後 D.メーターAMP基板裏 半田を全部やり直す。  
C45. 完成D.メーターAMP基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C51. 修理前 ヘッドホーンAMP基板
C52. 修理後 ヘッドホーンAMP基板 足黒TR(トランジスター)2個、電解コンデンサー5個交換
C53. 修理前 ヘッドホーンAMP基板裏  
C54. 修理(半田補正)後 ヘッドホーンAMP基板裏 半田を全部やり直す。  
C55. 完成ヘッドホーンAMP基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C61. 修理前 電源基板
C62. 修理中 電源基板。 電解コンデンサー固定するトルエン溶媒の接着剤。
C63. 修理中 電源基板。  トルエン溶媒の接着剤を取り去り、コートを塗布後。
C64. 修理後 電源基板 電解コンデンサー8個、半固定VR1個交換
C65. 修理前 電源基板裏
C66. 修理(半田補正)後 電源基板裏 半田を全部やり直す。
C67. 完成電源基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C68. 修理前 電源基板ラッピング1
C69. 修理後 電源基板ラッピング1、半田を浸みこませる
C6A. 修理前 電源基板ラッピング2
C6B. 修理後 電源基板ラッピング2、半田を浸みこませる
C6C. 修理前 電源配線端子ラッピング、半田を浸みこませる
C6D. 修理後 電源配線端子ラッピング、半田を浸みこませる
C71. 修理前 ACコードを3Pインレットに交換する。
C72. 修理中 3Pインレット取り付け穴加工。
C73. 修理後 ACコードを3Pインレットに交換する。 FURUTECH製FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ。
C74. 修理後 3Pインレット裏配線。 アースはしっかりと取る。
C81. 修理前 出力RCA端子。
C82. 修理後 出力RCA端子
C91. 修理前 Multi pass/FM DET出力RCA端子。
C92. 修理後 Multi pass/FM DET出力RCA端子。
CA1. 修理中 パネルメータランプ基板。 表示用5個交換。
CA2. 修理中 メータランプ交換。
CB1. パネル清掃
CC1. 交換部品
CC2. 交換部品。 足黒TR(トランジスター)。
CD1. 修理前 上から
CE2. 修理後 上から
CE3. 修理前 下から
CE4. 修理後 下から
CE5. 完成後。
K. サイド・裏パネル修理・塗装。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
K11. 修理前 右側サイドパネル、前上。
K12. 修理後 右側サイドパネル、前上。 ウレタン塗料(体育館の床に使用)を艶を消して塗る。
K13. 修理前 右側サイドパネル、後下。
K14. 修理後 右側サイドパネル、 後下。 ウレタン塗料(体育館の床に使用)を艶を消して塗る。
K15. 完成 左側サイドパネル表。 生乾きの時、刷毛で艶を消す。
K21. 修理前 左側サイドパネル、前下。
K22. 修理後 左側サイドパネル、前下。 ウレタン塗料(体育館の床に使用)を艶を消して塗る。
K23. 修理前 左側サイドパネル、後上。
K24. 修理後 左側サイドパネル、 後上。 ウレタン塗料(体育館の床に使用)を艶を消して塗る。
K25. 完成 左側サイドパネル表。 生乾きの時、刷毛で艶を消す。
K31. 修理前 右側サイドパネル裏、後上。
K32. 修理後 右側サイドパネル裏、後上。 全体にボンドを染みこませる。
K33. 修理後 右側サイドパネル裏、後上。 ウレタン塗料(体育館の床に使用)を艶を消して塗る。 
K34. 修理前 右側サイドパネル裏、前下。
K35. 修理前 右側サイドパネル裏、前下。 全体にボンドを染みこませる
K36. 修理前 右側サイドパネル裏、前下。 更にラッカーを吹き付ける。 ウレタン塗料(体育館の床に使用)を艶を消して塗る。
K37. 完成 右側サイドパネル裏。 生乾きの時、刷毛で艶を消す。
K41. 修理前 左側サイドパネル裏、後下。
K42. 修理前 左側サイドパネル裏、後下。 全体にボンドを染みこませる
K43. 修理前 左側サイドパネル裏、後下。 更にラッカーを吹き付ける。 ウレタン塗料(体育館の床に使用)を艶を消して塗る。 
K44. 修理前 左側サイドパネル裏、前上。
K45. 修理前 左側サイドパネル裏、前上。 全体にボンドを染みこませる
K46. 修理前 左側サイドパネル下。 割れがある。 
K47. 修理前 左側サイドパネルした。 ボンドを染みこませて、シャコ万力で固定する。
K48. 修理後 左側サイドパネル下。 ウレタン塗料(体育館の床に使用)を艶を消して塗る。
K49. 完成 右側サイドパネル裏。 生乾きの時、刷毛で艶を消す。
K51. 修理前 裏パネル。
K52. 修理(塗装)後 後パネル。 文字が消えない為と、錆止めのラッカースプレーを吹く。
K52. 修理中 反りに注意しながら、天日乾燥中。左手前の黒いパネルはLUXMAN T−50A
           左から2番目木ケースはYAMAHA CR−800。 右から2番目木ケースはMarantz #120b CRT付チュ−ナ
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
     <見方>
     中上の「LEADER 3216P FM ステレオ信号発信器」より信号を出す。 これを受信し出力を測定する。
         表示LED、 左端=変調度、 中左=メモリNo、 中右=出力周波数、 右端=出力レベル。
     中下=R出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
     下=L出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
E0. 民生器のアンテナ入力インピーダンス=75Ω、プロ器の測定機器=50Ω。 変換器を挿入するので5.7dB損失する。
E11. トラッキング調整、 77MHZのポイントで合わす、 出力レベル60dB=メータ4.5校正。
E12. トラッキング調整、 89MHZのポイントで合わす、 出力レベル60dB=メータ4.5校正。
E21. FM モノラル受信測定。
     <見方>
     中上の「LEADER 3216P FM信号発信器」より信号を出す。 これを受信し出力を測定する。
         変調度=100%、 出力周波数=84MHZ、 出力レベル=60dB。
     中下=R出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
         変調周波数=400Hz、 出力電圧=1.176V、 歪み率=0.365%。
     下=L出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
         変調周波数=400Hz、 出力電圧=1.185V、 歪み率=0.364%。
E31. FM ステレオ受信測定。
     <見方>
     中上の「LEADER 3216P FM ステレオ信号発信器」より信号を出す。 これを受信し出力を測定する。
         変調度=100%、 出力周波数=84MHZ、 出力レベル=60dB。
     中下=R出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
         変調周波数=400Hz、 出力電圧=1.176V、 歪み率=0.246%。
     下=L出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
         変調周波数=400Hz、 出力電圧=1.158V、 歪み率=0.295%。
E32. FM ステレオ受信測定(分離度)。Log1177/32=31.3dB。
     <見方>
     中上の「LEADER 3216P FM ステレオ信号発信器」より「R側信号」を出す。 これを受信し出力を測定する。
         変調度=100%、 出力周波数=84MHZ、 出力レベル=60dB。
     中下=R出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
         変調周波数=400Hz、 出力電圧=1.177V、 歪み率=0.349%。
     下=L出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
         変調周波数=?Hz、 出力電圧=32.0mV、 歪み率=53.8%。
E33. FM ステレオ受信測定(分離度)。Log1175/43.9=28.6dB。
     <見方>
     中上の「LEADER 3216P FM ステレオ信号発信器」より「L側信号」を出す。 これを受信し出力を測定する。
         変調度=100%、 出力周波数=84MHZ、 出力レベル=60dB。
     中下=R出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
         変調周波数=489Hz、 出力電圧=43.9mV、 歪み率=43.3%。
     下=L出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723A」より測定。
         変調周波数=400Hz、 出力電圧=1.175V、 歪み率=0.336%。
E41. 帯域測定。 Spectrum analyzer RIGOL DS815で測定。
E42. FM_IF帯域測定。
E45. AM_IF帯域測定。
E51. AMトラッキング調整 周波数=570kHz。
E52. AMトラッキング調整 周波数=1500kHz。
E61. 完成、前右から見る。
E62. 完成、後左から見る。
E7.  24時間エージング。 右は LUXMAN T−50A
Y1. ユーザー宅へ設置。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況。
S. KENWOOD KT−9007 の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 FM/AMチューナー KT−9007
FMチューナー部
受信周波数 76MHz〜90MHz
アンテナインピーダンス 300Ω平衡
75Ω不平衡
クワイティングスロープ 55dB(3μV)
65dB(10μV)
73dB(50μV)
感度(IHF) 1.7μV
歪率(400Hz、100%変調) mono=0.15%
stereo=0.2%
SN比(100%変調、1mV入力) mono=75dB
stereo=70dB
イメージ比 10dB
選択度(IHF) 100dB
IF妨害比 100dB
ハーモニック・スプリアスレスポンス 110dB
AM抑圧比 65dB
キャプチャーレシオ 1.0dB
ステレオセパレーション 50dB(400Hz)
42dB(50Hz〜10kHz)
キャリアリーケージ -65dB
マルチパスインピーダンス H=130kΩ
V=30kΩ
周波数特性 50Hz〜10kHz +0 -0.5dB
20Hz〜15kHz +0 -1.2dB
AMチューナー部
受信周波数 520kHz〜1610kHz
感度 20μV(IHF)
300μV/m(バーアンテナ)
歪率 0.5%
SN比(30%変調、1mV入力) 50dB
イメージ比 70dB
選択度(IHF) 40dB
IF妨害比 70dB
総合
出力レベル/インピーダンス FM(400Hz、100%変調)=1.5V最大/1.8kΩ
AM(400Hz、30%変調)=0.15V最大/1.8kΩ
4ch DET OUT=0.15V/30kΩ
マルチパス出力=0.13V
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力(電気用品取締法) 24W
外形寸法 幅435×高さ157×奥行300mm
重量 8.9kg
価格 90,000(1974年発売)
別売 キャリングハンドル D-9(1ペア、\5,000)
                      kt9007_3a
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