Sansui AU−9900.  4台目修理記録 
14年12月13日到着  2月14日完成
  • A. 修理前の状況
     Yahooオークションで落札したものですが、前オーナーの話によると、 トーン回路を経由したときにのみ、ノイズが入り、 他は正常ということでした。 実際、こちらの手元に届いたときも、トーン回路を経由しなければ、まったく問題なく動作してくれました。 このトーン回路ですが、届いた当初は電源を入れて最初の5分くらいは、 ONにすると左スピーカーからノイズがボソボソ聞こえた後、 右からスピーカーが壊れそうなくらいのノイズが「バン!」と出るのですが、 10分ほど経つと、まったくノイズは聞こえなくなり、 普通にトーン回路もつかえました。 そういうように使っていて、使い始めてから3日くらい過ぎると、 もう最初からトーン回路をONにしてもまったく普通に使えるようになりました。
     そんなこんなで使っていたのですが、つい2日前に、突然プロテクターが作動し、 音が出力されなくなりました。 プロテクターが作動したり解除されたりを繰り返し、正常に聞けたものではありません。 最初はそのトーン回路がもう完全にいかれてしまって、強力なノイズを出し、だからプロテクターが働いたのでは、と考え、 だったらプリを購入して、これはメインを使おうと考えて、前に使っていたDENONのPMA-1500のプリアウトと、 セパレートにしたAU-9900のメインインをつなげて使おうとしたのですが、やっぱりプロテクターが働き、 もうどうしようもありません。 何もつないでいない状態(アンプのコンセントだけつないでいる状態)でも、プロテクターが 作動してしまいます。

  • B. 原因
     経年変化による劣化、何回か修理履歴がある、最後の修理方法が悪い

  • C. 修理状況
      SP接続リレー交換
      メインAMPバイアス/バランス半固定VR交換
      メインAMP初段TR(トランジスター)交換
      コントロールAMP初段TR(トランジスター)交換
      EQ−AMP TR(トランジスター)交換
      結合コンデンサ交換
      電源SW修理&交換
      3Pインレット電源ソケット取り付け
      SW、VR清掃
      配線手直し、補強
      経年劣化による各部ハンダ補正
      チュンUPの為に、大型コンデンサーを除く全電解コンデンサーをオ−ディオコンデンサー(ミューズ)に交換

  • D. 使用部品
      SP接続リレー                      1個
      メインAMPバイアス/バランス半固定VR     4個
      メインAMP初段TR(トランジスター)     +
      コントロールAMP初段TR(トランジスター) +
      EQ−AMP TR(トランジスター)      =  28個 + 再修理16個
      結合コンデンサー交換                8個
      電解コンデンサー(ミューズ)            44個

     
  • E. 調整

  • F. 修理費   80,000円    オーバーホール修理。

  • G. 再修理
             TR(トランジスター)31個交換
  • . Sansui AU−9900 の仕様(マニアル・カタログより)
A. 修理前の状況
A1. 修理前  雑音がコネクターと思い半田付けした物 その1
          お陰で、修理は倍の時間が必要、基盤が抜けない
A2. 修理前 雑音がコネクターと思い半田付けした物 その2
A3. 修理前 雑音がコネクターと思い半田付けした物 その3 コントロール部
A4. 修理前 雑音がコネクターと思い半田付けした物 その4
A5. 修理前 交換してある終段抵抗、終段TR が綺麗なので交換してある。 これらの修理が施されたのは大事故の証拠
     熱のため、流れだし、全くないシリコン・グリス
     終段終段TR(トランジスター)が元気だと良いですが?
C. 修理状況
C1A. 修理後 整流基盤
C1B. 修理前 整流基盤裏
C1C. 修理(半田補正)後 整流基盤裏 全半田やり直す
C1D. 修理前 終段TR(トランジスター)NPN側
C1E. 修理前 終段TR(トランジスター)基盤
C1F. 修理(半田補正)後 終段TR(トランジスター)基盤 全半田やり直す
C1G. 修理後 終段TR(トランジスター)
C1H. 修理前 終段TR(トランジスター)PNP側
C1I. 修理前 終段TR(トランジスター)基盤
C1J. 修理(半田補正)後 終段TR(トランジスター)基盤 全半田やり直す
C1K. 修理前 終段TR(トランジスター)
C2A. 修理前 ドライバ−基盤
C2B. 修理後 ドライバー基盤 初段TR(トランジスター)4個 半固定VR4個 電解コンデンサー8個交換
           結合コンデンサーをメタライズドフイルムコンデンサーに交換=上の茶色の2個+裏に2個
C2C. 修理前 ドライバー基盤裏
C2D. 修理(半田補正)後 ドライバー基盤裏 全半田やり直す
C3A. 修理前 整流プロテクト基盤
C3B. 修理後 整流プロテクト基盤 SP接続リレー 電解コンデンサ5+裏2個交換
C3C. 修理前 整流プロテクト基盤裏
C3D. 修理(半田補正)後 整流プロテクト基盤裏 全半田やり直す
C3E. 修理前 定電圧基盤
C3F. 修理後 定電圧基盤 電解コンデンサー9個交換
C3G. 修理前 定電圧基盤裏
C3H. 修理(半田補正)後 定電圧基盤裏 全半田やり直す
C4A. 修理前 コントロール(低音+高音)基盤
C4B. 修理後 コントロール(低音+高音)基盤 初段TR(トランジスター)2個 電解コンデンサー4個交換
C4C. 修理前 コントロール(低音+高音)基盤裏
C4D. 修理(半田補正)後 コントロール(低音+高音)基盤裏 全半田やり直す
C4E. 修理前 コントロール(中音)基盤
C4F. 修理後 コントロール(中音)基盤 初段TR(トランジスター)2個 電解コンデンサー4個交換
C4G. 修理前 コントロール(中音)基盤裏
C4H. 修理(半田補正)後 コントロール(中音)基盤裏 全半田やり直す
C4I. 修理前 メインVR基盤 このVRは特殊な2軸構造
C4J. 修理後 メインVR基盤 初段複合TR2個 電解コンデンサー4個 メタライズドフイルムコンデンサー2個交換
C4K. 修理前 メインVR基盤裏
C4L. 修理(半田補正)後 メインVR基盤裏 全半田やり直す
C4M. 修理前 フイルター基盤
C4N. 修理後 フイルター基盤 電解コンデンサー2個交換
C4O. 修理前 フイルター基盤裏
C4P. 修理(半田補正)後 フイルター基盤裏 全半田やり直す L型金具を取らないと出来ない
C4Q. 修理(半田補正)後 SW基盤裏 全半田やり直す
C5. 修理中 パネルを取り基盤を取り出す
C6A. 修理前 EQ_AMP基盤
C6B. 修理後 EQ_AMP基盤 初段TR(トランジスター)2個 電解コンデンサ6個交換 
C6C. 修理前 EQ_AMP基盤裏
C6D. 修理(半田補正)後 EQ_AMP基盤裏 全半田やり直す
C7A. 修理(半田補正)後 RCA端子基盤 全半田やり直す
C7B. パネル、ツマミ清掃
C8A. 修理前 上から
C8B. 修理後 上から
C8C. 修理前 下から
C8D. 修理後 下から
C9. 交換部品
E. 測定・調整
E1. 出力/歪み率測定・調整
E2A. 出力/歪み率測定・調整  出力=25V=78W 歪み率0.03% at=1000HZ AUX端子入力
E2B. 出力/歪み率測定・調整  出力=25V=78W 歪み率0.03% at=400HZ AUX端子入力
E3A. 出力/歪み率測定・調整  出力=24V=72W 歪み率0.05% at=1000HZ MM端子入力
E3B. 出力/歪み率測定・調整  出力=24V=72W 歪み率0.05% at=400HZ MM端子入力
E5. 24時間エージング。
G. 再修理
G1. トーンON時ノイズ出る ついでなので、プリ部全TR(トランジスター)交換する
S. Sansui AU−9900 の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 プリメインアンプ AU−9900
実効出力(両ch動作) 80W+80W(4Ω、8Ω、20Hz〜20kHz)
80W+80W(4Ω、8Ω、1kHz、THD 0.05%以下)
全高調波歪率(定格出力) 0.08%以下
混変調歪率(70Hz:7kHz=4:1、SMPTE) 0.08%以下
周波数特性(1W時) 10Hz〜50kHz +0 -1dB
ダンピングファクター 80(8Ω)
RIAA偏差(30Hz〜15kHz) ±0.3dB
負荷インピーダンス 4Ω、8Ω
チャンネルセパレーション(1kHz) Phono1、2:55dB以上
Tuner、Aux1、2、Tape Monitor:60dB以上
ハム及びノイズ(IHF) Phono1、2:65dB以上
Tuner、Aux1、2、Tape Monitor:80dB以上
入力感度/インピーダンス(1kHz) Phono1:2mV、4mV、8mV/30kΩ、50kΩ、100kΩ
Phono2:2mV/50kΩ
Tuner、Aux1、2、Tape Monitor1:130mV/50kΩ
Tape Monitor2(Pin/Din):130mV
最大許容入力(1kHz、THD 0.1%以下) Phono1:1000mV(入力感度切替8mV)
Phono2:300mV
Aux、Tuner:3V
出力レベル Tape rec1(Pin):130mV
Tape rec2(Pin/Din):130mV/30mV
トーンコントロール Bass:±10dB(30Hz)
Midrange:±5dB(1.5kHz)
Treble:±10dB(20kHz)
トーンセレクター Bass:150Hz、300Hz、600Hz
Treble:2kHz、4kHz、8kHz
ローフィルター -3dB(20Hz)、12dB/oct
-3dB(60Hz)、12dB/oct
ハイフィルター -3dB(7kHz)、6dB/oct
-3dB(12kHz)、12dB/oct
定格消費電力 180W
外形寸法 幅460x高さ160x奥行375mm
重量 17.9kg
価格 ¥140,000(1975年発売)
                      au990031t
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