Sansui AU−X11. 2台目 修理記録 
 平成14年10月29日到着   12月11日完了
A. 修理前の状況
  • 長期間使用していましたアンプが先日故障いたしまして、メーカー修理を依頼いたしましたが「部品がない」との理由で断られ。
    今回の対象機は私が安月給のころ、どうしても入手したく苦労をして手に入れた(新品)物です。
     故障内容:
      1.ボリュームのガリ。
      2.動作中右スピーカより「ガリガリ」と大きな雑音発生、以後未使用。
      3.スピーカ端子のプラスチック部ヒビ割れ。
    これを機会にグレードアップ(チューン)により、より高音質、長寿命が可能であれば是非お願いします。

B. 原因
  • 各部劣化。
    初段FET(電界効果トランジスター)の放熱器。

C. 修理状況
  • 調整用半固定VR交換。
    終段初段FET交換。
    EQ−AMP初段FET交換。
    コントロールAMP初段FET交換。
    カップリング・コンデンサー交換(BP使用)。
    配線手直し、補強。
    各部、半田補正。
    SP接続端子交換。

D. 使用部品
  • 半固定VR                             16個。
    終段初段FET                            2個。
    EQ−AMP初段FET                        2個。
    コントロールAMP初段FET                    4個。
    電解コンデンサー(オーディオコンデンサー使用)     126個。
    SP接続端子交換                          8個。
    抵抗

E. 調整・測定。

F. 修理費       120,000円    オーバーホール修理。
                      チュンUPの為に、A1の大型コンデンサーを除く電解コンデンサー交換。

S. Sansui AU−X11 の仕様(マニアル・カタログより)

 
A. 修理前の状況
A1. 修理前 整流・プロテクト基板 の整流器のハンダが緩んでいる 間隔広い時
A2. 整流・プロテクト基板 の整流器のハンダが緩んでいる 間隔狭い時
A3. 修理前 終段トランジスタ− 露結で真っ黒
C. 修理状況
C1. 修理前 R側 終段基板
C2. 修理後 R側 終段基板 初段FET(電界効果トランジスター)、半固定VR=2個 電解コンデンサー=11個交換
C3. 修理後 L側 終段基板 初段FET(電解トランジスタ−)、半固定VR=2個 電解コンデンサー=11個交換
C4. 修理前 R側 終段基板 裏
C5. 修理後(半田補正) R側 終段基板 裏  全ての半田をやり修す 
C6. 修理後(半田補正) L側 終段基板 裏
C7. 修理前 整流・プロテクト基板
C8. 修理後 整流・プロテクト基板 電解コンデンサー=12個交換
C9. 修理前 整流・プロテクト基板 裏 整流器の足が半田不良
                               ↓↓       ↓↓ ↓↓    ↓↓
C10. 修理後(半田補正) 整流・プロテクト基板 裏  全ての半田をやり修す
C11. 修理前 LR EQ−AMP基板
C12. 修理後 LR EQ−AMP基板 半固定VR=2個 電解コンデンサー=7個交換
     元は1000μでしたが、高域が不安定なので、3300μに変更
     真ん中の電解コンデンサー 空色=付いていた1000μ 緑=同容量のミュ−ズ 青=取り付けた3倍容量3300μ
C13. 修理前 LR EQ−AMP基板 裏
C14. 修理後(半田補正) RL EQ−AMP基板(半田補正) 終段基板 裏  全ての半田をやり修す
C15. 修理前 MC−AMP基板
C16. 修理後 MC−AMP基板 半固定VR=1個 電解コンデンサー=5個交換
     元は1000μ+1000μでしたが、高域が不安定なので、1000μ+3300μに変更
     真ん中の電解コンデンサー 空色=付いていた1000μ 緑=同容量のミュ−ズ 青=取り付けた3倍容量3300μ
C17. 修理前 MC−AMP基板 裏
C18. 修理後(半田補正) MC−AMP基板 裏  全ての半田をやり修す
C19. 修理前 EQ&MC−AMP 電源基板
C20. 修理後 EQ&MC−AMP 電源基板 半固定VR=4個 電解コンデンサー=28個交換
C21. 修理前 EQ&MC−AMP 電源基板 裏
C22. 修理後(半田補正) EQ&MC−AMP 電源基板 裏  全ての半田をやり修す
C23. 修理前 コントロール基板
C24. 修理前 コントロール基板  コンデンサーの液漏れ
      音が直に通るカップリングコンデンサーなので、音質に影響したはず
C25. 修理後 コントロール基板 電解コンデンサー=11個交換 BPを2個使用
C26. 修理前 コントロール基板 裏
C27. 修理前 コントロール基板 半田不良箇所 その1
C28. 修理前 コントロール基板 半田不良箇所 その2
C29. 修理前 コントロール基板 半田不良箇所 その3
C30. 修理後(半田補正) コントロール基板 裏  全ての半田をやり修す
C31. 修理前 EQ&MC−AMP 取付基板
C32. 修理後 EQ&MC−AMP 取付基板 電解コンデンサー=8個交換
C33. 修理前 EQ&MC−AMP 取付基板 裏
           写真紛失
C34. 修理後 EQ&MC−AMP 取付基板 裏  全ての半田をやり修す
C35. 修理前 EQ&MC−AMP 取付基板 裏 製造時の半田不良? 拡大
C36. 修理後 EQ&MC−AMP 取付基板 裏 半田不良修理
C37. 修理前 SP端子基板
C38. 修理後 SP端子基板 SP接続リレ−2個交換
C39. 修理前 SP端子基板 裏
C40. 修理後 SP端子基板 裏  全ての半田をやり修す
C41. 修理後 交換したSP端子
C42. 修理前 上から
C43. 修理後 上から
C44. 修理前 下から
C45. 修理後 下から
C46. 修理後 交換部品 電解コンデンサー126個 SP端子除く
E. 測定・調整
E1. 出力/歪み率測定・調整
E2. 出力/歪み率測定・調整  出力=36V=162W 歪み率0.13% at=1000HZ AUX端子入力
E3. 出力/歪み率測定・調整  出力=36V=162W 歪み率0.13% at=400HZ AUX端子入力
E4. 出力/歪み率測定・調整  出力=36V=162W 歪み率0.03% at=1000HZ MM端子入力
E5. 出力/歪み率測定・調整  出力=36V=162W 歪み率0.03% at=400HZ MM端子入力
E6. 出力/歪み率測定・調整  出力=36V=162W 歪み率0.05% at=400HZ MC端子入力
E7. 出力/歪み率測定・調整  出力=36V=162W 歪み率0.05% at=400HZ MC端子入力
E8. 24時間エージング。
      後ろは AU−α907i MOS 左右は グラント・ラムレイ GL100AM
S. Sansui AU−X11 の仕様(マニアル・カタログより) 
形式  スーパーインテグレーテッドアンプ AU-X11
メイン部 回路方式 SUPER FEEDFORWARD&DD/DC
実効出力 (5Hz〜20kHz,THD0.004%)、 160W+160W(8Ω)
(5Hz〜20kHz,THD0.004%)、 220W+220W(4Ω)
(1kHz,THD0.003%)、 160W+160W(8Ω)
(1kHz,THD0.005%)、 220W+220W(4Ω)
全高調波歪率
(5Hz〜20kHz)
0.004%以下(8Ω)、0.006%以下(4Ω)
混変調歪率 (60Hz:7kHz=4:1) 0.004%以下(8Ω)、0.006%以下(4Ω)
出力帯域幅 (IHF,THD0.02%) 5Hz〜100kHz(8Ω)
ダンピングファクター 100(IHF,10Hz〜20kHz,8Ω)
周波数特性(1W) DC〜300kHz(+0dB−3dB)
入力感度/入力インピーダンス 1V/25kΩ(1kΩ)
残留雑音 POWER AMP 0.2mV(8Ω)
PRE AMP+POWER AMP 0.4mV(8Ω)
ライズタイム/フォールタイム 0.5μsec
スルーレイト ±230V/μsec(8Ω)
インサイドスルーレイト ±260V/μsec(8Ω)
エンベロープ歪 測定限界以下
TIM歪 想定限界以下
入出力位相 同相
ヘッドホン端子出力 150mW(8Ω)
負荷インピーダンス 4〜8Ω
使用スピーカー 4〜16Ω(A,B) 、8〜16Ω(A+B)
プリ部 回路方式 MC AMP コンプリンメンタリーFET(電界効果トランジスター)入力,ICL
MM AMP DD/DC SERVO EQUALIZER 
入力感度/入力インピーダンス (1kHz) PHONO-1,2(MM) 2.5mV(47kΩ)
PHONO-1,2(MC) High 85μV(30Ω)
             Low 270μV(100Ω)
AUX,TUNER    200mV(33kΩ)
TAPE PLAY-1,2(PIN)  200mV(33kΩ)
最大許容入力 (1kHz,THD0.01%) PHONO-1,2(MM) 330mV、PHONO-1,2(MC) 40mV
出力電圧(1kHz) TAPE REC-1,2(PIN) 200mV(47kΩ時)
PRE OUT-1,2      1V(47kΩ時)
MAX PRE OUT(THD0.05%) 10V(47kΩ時)
出力インピーダンス(1kHz) TAPE REC-1,2(PIN) 600Ω以下
PRE AMP OUT-1,2  600Ω以下
全高調波歪率
      (20Hz〜20kHz,20V出力時)
 PHONO-1,2(MM)REC OUT 0.005%以下
 PHONO-1,2(MC)REC OUT 0.005%以下
混変調歪率
(70Hz:7kHz=4:1)
AUX,TUNER,TAPE PLAT-1,2(1V時) 0.005%以下
周波数特性 PHONO-1,2 =(MC,RIAA偏差,20Hz〜20kHz)±0.2dB
PHONO-1,2 =(MM,RIAA偏差,20Hz〜20kHz)±0.3dB
AUX,TUNER,TAPE PLAY-1,2 = (DC〜300kHz)+0dB,−3dB
SN比
(Aネットワーク,ショートサーキット)
PHONO-1,2(MC) 77dB以上
PHONO-1,2(MM) 91dB以上
AUX,TUNER,TAPE PLAY-1,2 110dB以上
入力換算雑音
(Aネットワーク,ショートサーキット)
PHONO-1,2(MC) −156dBV
PHONO-1,2(MM) −143dBV
AUX,TUNER,TAPE PLAY-1,2 −125dBV
チャンネルセパレーション
(IHF,1kHz)
PHONO-1,2(MC) 50dB以上
PHONO-1,2(MM) 70dB以上
AUX,TUNER,TAPE PLAY-1,2 90dB以上
入力間セパレーション
(1kHz,ショートサーキット)
TUNER−PHONO-1,2(MM) 90dB以上
TAPE PLAY-1,2−PHONO-1,2(MM) 90dB以上
TUNER−TAPE PLAY-1,2 90dB以上
TAPE PLAY-1−TAPE PLAY-2 100dB以上
サブソニックフィルター 16Hz(−3dB,6dB/oct)
入出力位相 PHONO MM→SP OUT 同相
PHONO MC→SP OUT 同相
定格消費電力 (電気用品取締法) 400W
寸法 515W×197H×450Dmm
重量 28kg
価格 ¥275,000/1979年〜1982年頃。
         x11-2-1b
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