Accuphase P−300L 修理記録
同時修理 C−200L T−106はこちら  平成26年5月26日持込    7月27日完成
A. 修理前の状況
  • 片チャンの出力メーターの照明ランプ切れ。
    オーバホール修理依頼。

T. 修理前点検測定
  • 各部経年劣化。

B. 原因
  • オーバホール修理

C. 修理状況
  • OP−AMP交換。
    RLバイアス/バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    配線手直し、補強。
    照明ランプ交換。
    各種リレー交換。

D. 使用部品
  • OP−AMP                             2個。
    バイアス/バランス半固定VR                 6個。
    電解コンデンサー                        37個 。
    フイルムコンデンサー                      4個。
    照明ランプ                             4個。
    リレー                                11個。

E. 調整・測定

G. 修理費     110,000円   オーバーホール修理

S. P−300L の仕様(カタログ・マニアルより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前から見る、操作パネル開ける。
A13. 点検中 前右から見る
A14. 点検中 後から見る
A15. 点検中 後左から見る
A16. 点検中 上から見る
A17. 点検中 上蓋・シールドを外し。上から見る
A18. 点検中 息抜き穴はあるのだが、ブロック電解コンデンサーの頭のビニールが膨らんでいる。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る
A26. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A27. 点検中 固い電源線が底板で押され、ビニール絶縁被覆が凹んでいる。
A31. 点検中 電源コード取り付け。
A32. 点検中 SP接続端子
A33. 点検中 入力端子郡
A41. 点検中 SP接続リレー基板、変換基板で対処している。
A42. 点検中 SP接続リレーを交換時半田コテで剥けた配線(終段への電源供給電源線)。
           忙しいのか、インシュロックを取らずに交換した為か?
T. 修理前点検測定
T1. 出力・歪み率測定・調整。
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
T2. 1kHz入力、R側SP出力電圧35V=153W出力、 0.70%歪み。
             L側SP出力電圧35V=153W出力、 0.89%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T2. 50kHz入力、R側SP出力電圧35V=153W出力、 0.207%歪み。
              L側SP出力電圧35V=153W出力、 0.262%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
C. 修理状況
C1. 修理中 基板を取り外し、上から見る。
C2. 修理中 基板を取り外し、下から見る。
C10. 修理前 R側ドライブブロック
C11. 修理前 R側ドライブ基板
C12. 修理後 R側ドライブ基板。 OP-AMP1個、リレー1個、電解コンデンサー11個、半固定VR1個交換。
C13. 修理前 R側ドライブ基板裏
C14. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏。 半田を全部やり直す。
C15. 完成R側ドライブ基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C16. 修理中 R側放熱器。 シリコンの乾きは少ない。
C17. 完成R側ドライブブロック。
C21. 修理前 L側ドライブ基板
C22. 修理後 L側ドライブ基板。 OP-AMP1個、リレー1個、電解コンデンサー11個、半固定VR1個交換。
C23. 修理前 L側ドライブ基板裏
C24. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏。 半田を全部やり直す。
C25. 完成L側ドライブ基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C26. 修理中 L側放熱器。 シリコンの乾きは少ない。
C27. 完成L側ドライブブロック。
C31. 修理前 VU基板
C32. 修理後 VU基板。 半固定VR4個、リレー1個、電解コンデンサー11個、フイルムコンデンサー2個交換。
C33. 修理前 VU基板裏
C332. 修理前 VU基板裏 半田不良ケ所予備郡。
C333. 修理前 VU基板裏 半田不良ケ所予備郡2。
C34. 修理(半田補正)後 VU基板裏。 半田を全部やり直す。
C35. 完成VU基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。 
C41. 修理前  VU基板受け基板
C42. 修理前 VU基板受け基板裏
C43. 修理(半田補正)後 VU基板受け基板裏。 半田を全部やり直す。
C44. 完成VU基板受け基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C45. 修理前 VU基板受け基板裏ラッピング。
C46. 修理後 VU基板受け基板裏ラッピング、 ハンダを浸み込ませる。
C51. 修理前 R側SP接続基板
C52. 修理後 R側SP接続基板。 リレー3個交換。
C53. 修理前 R側SP接続基板裏
C54. 修理(半田補正)後 R側SP接続基板裏。 半田を全部やり直す。
C55. 完成R側SP接続基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C56. 修理前 R側SP接続基板裏、ラッピング。
C57. 修理後 R側SP接続基板裏、ラッピング。 ハンダを浸み込ませる。
C61. 修理前 L側SP接続基板
C62. 修理後 L側SP接続基板。 OP-AMP1個、リレー1個、電解コンデンサー15個交換。
C63. 修理前 L側SP接続基板裏
C64. 修理(半田補正)後 L側SP接続基板裏。 半田を全部やり直す。
C65. 完成L側SP接続基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C66. 修理前 L側SP接続基板裏、ラッピング。
C67. 修理後 L側SP接続基板裏、ラッピング。 ハンダを浸み込ませる。
C71. 修理前 SP出力選択SW基板
C72. 修理前 SP出力選択SW基板裏
C73. 修理(半田補正)後 SP出力選択SW基板裏。 半田を全部やり直す。
C74. 完成SP出力選択SW基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C81. 修理前 入力モードSW基板
C82. 修理後 入力モードSW基板。 リレー1個、電解コンデンサー3個交換。
C83. 修理前 入力モードSW基板裏
C84. 修理(半田補正)後 入力モードSW基板裏。 半田を全部やり直す。
C85. 完成入力モードSW基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C91. 修理前 メーターファンクションSW基板
C92. 修理前 メーターファンクションSW基板裏
C93. 修理(半田補正)後 メーターファンクションSW基板裏。 半田を全部やり直す。
C94. 完成メーターファンクションSW基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
CA1. 修理前 電源突入電流抑止基板
CA2. 修理後 電源突入電流抑止基板。 リレー1個、電解コンデンサー1個交換。
CA3. 修理前 電源突入電流抑止基板裏
CA4. 修理(半田補正)後 電源突入電流抑止基板裏。 半田を全部やり直す。
CA5. 完成電源突入電流抑止基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
CB1. 修理中 前パネル清掃
CC1. 交換した部品
CD1. 修理前 上から見る
CD2. 修理後 上から見る
CD3. 修理前 下から見る
CD4. 修理後 下から見る
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定・調整。
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.0024%歪み。
               L側SP出力電圧37V=171W出力、 0.0023%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、R側SP出力電圧37V=171W出力、 0.0029%歪み。
                L側SP出力電圧37V=171W出力、 0.0028%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、R側SP出力電圧38V=180W出力、 0.0042歪み。
                L側SP出力電圧38V=180W出力、 0.0044%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、R側SP出力電圧37V=171W出力、 0.0060%歪み。
               L側SP出力電圧37V=171W出力、 0.0061%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、R側SP出力電圧38V=180W出力、 0.0182%歪み。
              L側SP出力電圧38V=180W出力、 0.0184%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. 10kHz入力、R側SP出力電圧37V=171W出力、 0.0216%歪み。
                L側SP出力電圧37V=171W出力、 0.0218%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、R側SP出力電圧36V=162W出力、 0.0024%歪み。
                L側SP出力電圧37V=171W出力、 0.0023%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
E28. 100kHz入力、R側SP出力電圧23V=66W出力、 0.0466%歪み。
                 L側SP出力電圧23V=66W出力、 0.0483%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=125kHz、右=500kHz。
E3. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
E41. 0dB=VUメータ測定・調整。
E42. −30dB=VUメータ測定・調整。
E5. 完成  24時間エージング、 左は同時修理 C−200L 
S. P−300L の仕様(カタログ・マニアルより) 
型式 ステレオパワーアンプ P−300L
連続平均出力
(20Hz〜20kHz、歪率0.01%)
ステレオ仕様時=300W/ch(2Ω)、250W/ch(4Ω)、170W/ch(8Ω)、85W/ch(16Ω)
モノラル仕様時(ブリッジ接続)=600W(4Ω)、500W(8Ω)、340W(16Ω)
全高調波歪率 ステレオ仕様時=0.01%(2Ω〜16Ω負荷)
モノラル仕様時(ブリッジ接続)=0.01%(4Ω〜16Ω負荷)
IM歪率(EIA) 0.003%
周波数特性 20Hz〜20kHz +0 -0.2dB(連続平均出力時、レベルコントロールMAX)
0.5Hz〜250kHz +0 -3dB(1W出力時、レベルコントロールMAX)
0.5Hz〜150kHz +0 -3dB(1W出力時、レベルコントロール-6dB)
ゲイン 28.0dB(ステレオ/モノラル仕様時共)
負荷インピーダンス ステレオ仕様時=2Ω〜16Ω
モノラル仕様時=4Ω〜16Ω
ダンピングファクター(EIA 50Hz) ステレオ仕様時=300
モノラル仕様時=150
入力感度(8Ω負荷時) ステレオ仕様時=1.5V(連続平均出力時)、0.12V(1W出力時、EIA)
モノラル仕様時=2.5V(連続平均出力時)、0.12V(1W出力時、EIA)
入力インピーダンス 20kΩ不平衡
600Ω平衡
S/N
(A補正、ステレオ/モノラル仕様時共)
120dB(入力ショート、連続平均出力時)
100dB(入力1kΩ、1W出力時、EIA)
ステレオヘッドホン 低出力インピーダンス型
適合インピーダンス=4Ω〜100Ω
サブソニックフィルター 10Hz、-18dB/oct
出力メーター 対数圧縮ピーク指示型、-40dB〜+3dB及び出力直読目盛
ピークホールド切替付
使用半導体 トランジスタ=56個
FET=12個
IC=8個
ダイオード=78個
電源電圧 AC100V/117V/220V/240V、50Hz/60Hz
消費電力 78W(無入力時)
550W(電気用品取締法)
560W(8Ω負荷定格出力時)
外形寸法 幅445×高さ160(脚含む)×奥行373mm
ウッドキャビネット=幅466×高さ190×奥行385mm
重量 23.0kg
別売 ウッド・キャビネット A-8(\16,000)
価格 33万円 1984年6月発売
                       p300l-12t
ここに掲載された写真は、修理依頼者の機器を撮影した物です、その肖像権・版権・著作権等は、放棄しておりません。写真・記事を無断で商用利用・転載等することを、禁じます。
 Copyright(C) 2020 Amp Repair Studio All right reserved.