Musical Fidelity A-1000A. 3台目修理記録
同時修理MusicalFidelity A−1. 14台目 MusicalFidelity A−1. 15台目 平成27年7月8日持込  8月31日完成
このAMPはSP接続リレーが装備されておりません。
電源入/切り時にSPに直流が流れます、ネットワークを装備していないSPを接続する時は、十分注意してください
A. 修理前の状況
  • オーバーホール修理依頼。


T. 修理前点検測定

B. 原因
  • 電解コンデンサー容量抜け、各部劣化。
    結果、少し歪みが多い。

C. 修理状況
D. 使用部品。
  • ラッシュカーレント抑制回路。
    電解コンデンサ−                 46個。
    リレー新設                       2個。
    プリ出力リレー                     1個。
    ブロック電解コンデンサー              8個。
    SP端子 WBT0765WBT0735互換)   1式。
    テフロン絶縁RCA端子             6組12個。


E. 調整・測定

F. 修理費     165,000円   「オーバーホール修理」

Y. ユーザー宅の設置状況

S. MusicalFidelity A−1000. の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 前右から見る。
A13. 点検中 後から見る。
A14. 点検中 後左から見る。
A15. 点検中 上から見る。
A16. 点検中、 上蓋を取り上から見る。 
A17. 点検中、 R側終段基板。
A18. 点検中、 L側終段基板。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る。
A26. 点検中 輸入業者の商標
A31. 点検中 SP接続端子。
A32. 点検中 SP接続端子。 WBT0765WBT0735互換)と交換。工賃込み特別価格=1.3万。
A33. 点検中 SP接続端子。 向きは上下が選択可。 WBT 0681Cuを挿した所。
A41. 点検中 入出R側CA端子郡
A42. 点検中 入出R側CA端子郡。 テフロン絶縁R側CA端子に交換。
A43. 点検中 交換するテフロン絶縁製RCA端子。 中心電極は円筒状で4つ割方式。
A44. 点検中 WBT製RCA端子WBT−0201。 さらに複雑な構造で「カチ」と差し込み感を与える。
A45. 点検中 最近の「RCAプラグ」の中心電極は2割になっているので接触不良が起きにくい。
A51. 点検中 プリ部EQアンプにRIAAのフイルムコンデンサー選別の為の測定
A61. 電源部点検中 前から見る。
A62. 電源部点検中 前右から見る。
A63. 電源部点検中 後から見る。
A64. 電源部点検中 後左から見る。
A65. 電源部点検中 上から見る。
A66. 電源部点検中、 上蓋を取り上から見る。 
A67. 電源部点検中、 上から見る。
          せっかく価格が高く、性能の良い「トロイダルトランス」を使用しているのに、
          2次巻き線にラッシュカーレント防止抵抗(0.11が2個)が入れてある。
          これでは、EIコアーのトランスで十二分! しかも巻き線はR側L側共通。
A71. 電源部点検中 下前から見る
A72. 電源部点検中 下前左から見る
A73. 電源部点検中 下後から見る
A74. 電源部点検中 下後右から見る
A75. 電源部点検中 下から見る。
A76. 電源部点検中 電源供給コネクター、外皮が切れている
T. 修理前測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
        表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
        表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
       よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
T2. CD,1kHz入力、R側SP出力電圧14V=24.5W、 14.06%歪み。
               L側SP出力電圧19V=45W、 1.91%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T3. MM,1kHz入力、R側SP出力電圧14V=24.5W、 14.65%歪み。
               L側SP出力電圧19V=45W、 2.78%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T4. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 電源部を上から見る
C12. 修理・改造後。 電源部上から見る、リレーによる電源入り切り、およびラッシュカーレント抑制回路新設。
                電源部にリレーを2個新設=真ん中下に見える物。
                トロイダル・トランスを使用しているので、「2段階(steps)」に電源を投入する。
                右端=ラッシュ・カーレント(突入電流)防止用セメント抵抗。
C13. 修理中 電源部プリ電源トランス下絶縁ゴム
C14. 修理後 電源部プリ電源トランス下絶縁ゴムが小さいので、厚紙を重ねる。
C15. 修理中 電源部メイン電源トランス下絶縁ゴムが小さい
C16. 修理後 電源部メイン電源トランス下絶縁ゴムが小さいので、厚紙を重ねる。
C21. 修理前 電源供給コネクター。 外皮が後退している
C22. 修理後 電源供給コネクター。 熱収縮チューブを被せる。
C23. 修理前 電源供給ケーブル。 テープが巻いてある?
C24. 修理中 電源供給ケーブル。 猫が噛んだ跡?
C25. 修理後 電源供給ケーブル。 テープを取り、熱収縮チューブを被せる。
C31. 修理前 R側整流基板
C32. 修理後 R側整流基板 電解コンデンサー4個交換、フイルムコンデンサー4個追加。
C33. 修理前 R側整流基板裏
C34. 修理(半田補正)後 R側整流基板裏、 半田を全部やり直す。
C35. 完成R側整流基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C41. 修理前 L整流基板
C42. 修理後 L整流基板 電解コンデンサー4個交換、フイルムコンデンサー4個追加。
C43. 修理前 L整流基板裏
C44. 修理(半田補正)後 L整流基板裏、 半田を全部やり直す。
C45. 完成L整流基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C51. 修理前 R側メインAMP基板
C52. 修理後 R側メインAMP基板  電解コンデンサー7個交換
C53. 修理前 R側メインAMP基板裏
C54. 修理(半田補正)後 R側メインAMP基板裏、 半田を全部やり直す。
C55. 完成R側メインAMP基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C61. 修理前 LメインAMP基板
C62. 修理後 LメインAMP基板 電解コンデンサー7個交換
C63. 修理前 LメインAMP基板裏
C64. 修理(半田補正)後 LメインAMP基板裏、 半田を全部やり直す。
C65. 完成LメインAMP基板、 洗浄後防湿材を塗る。
C71. 修理前 プリ基板
C72. 修理後 プリ基板 リレ1個、電解コンデンサー29個、フイルムコンデンサー16個交換
C73. 修理前 プリ基板裏
C74. 修理(半田補正)後 プリ基板裏。 半田を全部やり直す、フイルムコンデンサー2個追加。
C75. 完成プリ基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C81. 修理前 MCアンプ基板
C82. 修理後 MCアンプ基板
C83. 修理前 MCアンプ基板裏
C84. 修理(半田補正)後 MCアンプ基板裏、 半田を全部やり直す。
C85. 完成MCアンプ基板裏、 洗浄後防湿材を塗る。
C91. 修理前 入力・出力RCA端子
C92. 修理(交換)後 入力・出力RCA端子
C93. 修理前 入力・出力RCA端子裏
C94. 修理後 入力・出力RCA端子裏
CA1. 修理(交換)前 SP接続端子 普通は内側をアース端子にするのですが!
CA2. 修理(交換)前 SP接続端子。 WBT 0681Agを挿した所。
CA3. 修理前 SP接続端子裏
CA4. 修理後 SP接続端子裏
CB1. 修理前 SWのカップリング、「ユニバーサル型」でないので、「ブレ」を吸収しない
CB2. 修理後。 タイト製のユニバーサル・カップリングを使用。
            ツマミが金属製なので、安全の為に軸はアースを取る。
CB3. 修理(清掃)中 入力切換SW分解・清掃、 多量の接点復活材の使用で、軸に油分が無。
CB4. 修理(清掃)中 入力切換清掃、 隙間から接点清掃・研磨。
CB5. 修理(清掃)中 入力切換SW分解・清掃・給油終了、 軸にグリスを塗布。
CC1. 修理中 電源SW周り配線
           何とメインAMPの供給電圧を入切している(両切)、プリAMPの電源は入りっぱなし!
           改造後、このSWはリレーの入り切りのみ
CC2. 修理中 メインVR清掃・点検、カシメ構造なので清掃のみ
CD1. 交換部品
CD2. 交換部品2
CD3. 交換部品。 電源ブロック電解コンデンサー、 右=交換する日本製(nichcon)、左=付いていた物(jamicon)。
CE1. 修理前 上から見る
CE2. 修理後 上から見る
CE3. 修理前 メイン基板を取り上から見る
CE4. 修理後 メイン基板を取り上から見る
CE5. 完成 後から見る
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
        表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
        表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
        よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. CD,50Hz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.427%歪み。
                 L側SP出力電圧20V=50W、 0.417%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. CD,100Hz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.433%歪み。
                  L側SP出力電圧20V=50W、 0.426%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. CD,500Hz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.434%歪み。
                  L側SP出力電圧20V=50W、 0.4418%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. CD,1kHz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.427%歪み。
                 L側SP出力電圧20V=50W、 0.434%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. CD,5kHz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.414%歪み。
                 L側SP出力電圧20V=50W、 0.421%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. CD,10kHz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.383%歪み。
                  L側SP出力電圧20V=50W、 0.389%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. CD,20kHz入力、R側SP出力電圧18V=40W、 0.321%歪み。
                  L側SP出力電圧18V=40W、 0.329%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E31. MM,50Hz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.594%歪み。
                  L側SP出力電圧20V=50W、 0.581%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E32. MM,100Hz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.541%歪み。
                   L側SP出力電圧20V=50W、 0.558%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E33. MM,500Hz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.469%歪み。
                   L側SP出力電圧20V=50W、 0.478%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E34. MM,1kHz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.517%歪み。
                 L側SP出力電圧20V=50W、 0.525%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E35. MM,5kHz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.540%歪み。
                 L側SP出力電圧20V=50W、 0.549%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E36. MM,10kHz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.421%歪み。
                   L側SP出力電圧20V=50W、 0.434%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E37. MM,20kHz入力、R側SP出力電圧20V=50W、 0.348%歪み。
                   L側SP出力電圧20V=50W、 0.362%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E4. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況.
S. MusicalFidelity A−1000. の仕様(マニアル・カタログより)
型式 プリメインアンプ Musical Fidelity A1000、A1000B
A1000A=ミュージカルフィデリティー社創立10周年特別生産モデル
定格出力 50W+50W(8Ω)
入力感度/インピーダンス Phono MC= 0.6mV/120Ω
Phono MM= 8mV/47kΩ
CD、Tuner、Aux、Tape= 350mV/47kΩ
再生帯域 21Hz〜21kHz ±1dB
RIAA偏差 ±0.7dB以下
高調波歪率(20Hz〜20kHz) 0.5%以下
SN比 Phono MC= 60dB以上
Phono MM= 75dB以上
CD、Tuner、Aux、Tape= 90dB
クロストーク 85dB以上
電源電圧 100/120/220/240V対応、 50/60Hz
消費電力 215W(連続)
外形寸法 本体=幅483×高さ120×奥行350mm
電源=幅195×高さ120×奥行340mm
重量 本体=11.6kg
電源=8.2kg
価格 1993年発売、\650,000→¥580,000、
                      a1000-333
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