Sony TA−E88 修理記録
平成19年5月25到着  6月21日完成
A. 修理前の状況
  • 1ヶ月ほど前から「PHONO」の「MM」,「MC」の切替が スムーズにできなくなりました。

T. 修理前点検測定

B. 原因・現状
  • 経年変化による劣化。
    太いケーブル使用でRCA端子破損?

C. 修理状況

D. 使用部品
  • オーディオ用電解コンデンサー          22個(ニチコン・ミューズ使用)。
    半固定VR                       6個。
    WBT RCA端子 WBT−0201        2組(定価で工賃込み)。

E. 調整・測定

F. 上位測定機器での調整・測定

G. 修理費   108,600円   オーバーホール修理

S. Sony TA−E88 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A1. 点検中 上から見る
A2. 点検中 下から見る
A3. 点検中 シールのスポンジが劣化して「ボロボロ」
A4. 点検中 入力RCA端子、外側電極(アース側)が4個がヒビ割れている
A5. 点検中 バランスVRとメインVR、挿入カップリングも十分
T. 修理前の測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T0. 出力・歪み率測定・調整
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、SP出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側SP出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=SP出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側SP出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=SP出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=SP出力電圧測定RLは切り替えて測定
T11. 出力電圧1V 歪み率=2.5% 測定レンジ=3% AUX入力 1000HZ
T12. 出力電圧1V 歪み率=2.5% 測定レンジ=3% AUX入力 400HZ
T21. 出力電圧1V 歪み率=3% 測定レンジ=3% MM入力 1000HZ
T22. 出力電圧1V 歪み率=3% 測定レンジ=3% MM入力 400HZ
T31. 出力電圧1V 歪み率=3% 測定レンジ=3% MC入力 1000HZ
T32. 出力電圧1V 歪み率=3% 測定レンジ=3% MC入力 400HZ
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 R側−AMP基板
C12. 修理後 R側−AMP基板。 電解コンデンサ−7個、半固定VR3個交換
C13. 修理前 R側−AMP基板裏
C14. 修理(半田補正)後 R側−AMP基板裏、 全ての半田をやり修す
C15. 完成R側−AMP基板裏 洗浄後
C21. 修理前 L側−AMP基板
C22. 修理後 L側−AMP基板 電解コンデンサ−7個、半固定VR3個交換
C23. 修理前 L側−AMP基板
C24. 修理(半田補正)後 L側−AMP基板裏  全ての半田をやり修す
C25. 完成L側−AMP基板裏 洗浄後
C31. 修理前 HEAD−AMP定電源基板
C32. 修理後 HEAD−AMP定電源基板 電解コンデンサ−4個交換
C33. 修理前 HEAD−AMP定電源基板裏
C34. 修理(半田補正)後 HEAD−AMP定電源基板裏、  全ての半田をやり修す
C35. 完成HEAD−AMP定電源基板裏 洗浄後
C41. 修理前 CARTRIDGE−LOADL基板
C42. 修理前 CARTRIDGE−LOADL基板裏
C43. 修理(半田補正)後 CARTRIDGE−LOADL基板裏、  全ての半田をやり修す
C44. 完成CARTRIDGE−LOADL基板裏 洗浄後
C51. 修理中 入力RCA端子、外側電極(アース側)が4個がヒビ割れている
C52. 修理中 入力RCA端子を取り外した所
C53. 修理後 入力RCA端子
C54. 修理中 取り外した入力RCA端子、外側電極(アース側)取れている
C55. RCA端子の補強、左=補強済み、右=補強前
C56. 修理中 WBTRCA端子が使用出来る
C57. 修理中 出力端子を2組(4個)、WBTRCA端子に交換する  WBT RCA端子 WBT−0201
C58. 修理中 取り外した出力RCA端子
C59. 修理後 出力RCA端子  WBT RCA端子 WBT−0201を使用
C61. メインVR+バランスVR封印? 止ネジは潰してある?
C62. バランスVR分解・清掃中
C63. バランスVR本体清掃中、左=清掃後、右=清掃前
C64. バランスVR分解・清掃中、軸にボールベアリング使用!
C65. メインVR分解・清掃中
C66. メインVR本体清掃中、左=清掃後、右=清掃前
C71. 修理前 電源基板
C72. 修理後 電源基板 電解コンデンサー12個交換
C73. 修理前 電源基板裏
C74. 修理(半田補正)後 電源基板裏  全ての半田をやり修す
C75. 完成電源基板裏 洗浄後
C81. 前パネル、合わせ構造なので、ウエスで拭く
C82. 前パネル裏側、機械屋さんの設計か? しっかりした構造!
C9. 交換部品 
CA1. 修理前 上から
CA2. 修理後 上から
CA3. 修理前 下から
CA4. 修理後 下から
CA5. 完成
E. 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、SP出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側SP出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=SP出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側SP出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=SP出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=SP出力電圧測定RLは切り替えて測定
E11. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% AUX入力 1000HZ
E12. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% AUX入力 400HZ
E21. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% MC入力 1000HZ
E22. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MC入力 400HZ
E31. 出力電圧1V 歪み率=0.0?% 測定レンジ=0.1% MM入力 1000HZ 
E32. 出力電圧1V 歪み率=0.02% 測定レンジ=0.1% MM入力 400HZ
F. 上位測定器による 調整・測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
F1. 下のオーディオアナライザー VP−7732Aで自動測定
F11. 入出力特性測定(AUX入力)
      AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax 平均で1V出力   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F12. 歪み率特性測定(AUX入力)
     AUX入力端子へ150mV一定入力 VRはmax  左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F21. 入出力特性測定(MM入力)=PHONO−1
      MM入力 入力電圧=2mV一定入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F31. 入出力特性測定(MC入力)=PHONO−2
     MC入力端子へ0.11mV入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
     MC用HEAD−AMPの不良です!
F32. 再修理後−入出力特性測定(MC TR入力)=PHONO−2
     MC入力端子へ0.11mV入力 VRはmax   左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
     高域100kHZから左右に差が出ているのは、入力トランスの特性でしょ
E4. 引き続き24時間エージング、 右はMarantz Sm−6
S. Sony TA−E88 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 DCプリアンプ TA−E88
入力感度/インピーダンス PHONO1・2= 2.5mV/50kΩ
TUNER,AUX,TAPE1・2= 150mV/50kΩ
HEAD AMP= 0.125mV/25Ω,100Ω
出力レベル/インピーダンス REC OUT1・2= 150mV(最大15V)/1kΩ
OUT PUT1・2= 1.5V(最大15V)/100Ω
高調波ひずみ率 0.002%以下(定格出力レベル,OUT PUT,10V出力時)
周波数特性 PHONO1・2= 20Hz〜20kHz RIAA±0.2dB
TUNER,AUX,TAPE1・2= DC〜500kHz+0,−1dB
フィルター(LOW) 12dB/oct(カットオフ周波数15Hz)
外形寸法 480W×80H×370D(mm)
重量 9.4kg
消費電力 22W
価格 20万円/1977年
主な特長 TA-N88のペアとなるプリアンプとして発売。
L・Rチャンネルそれぞれのアンプが前後に2台 並べられた構造。
ボリュームやスイッチ類も基板上に配置。
ボリュームには,摺動部に金皮膜を蒸着した導体を採用。
セレクタースイッチも銀クラッド接点を採用。
電源部は,L・R完全独立型で,専用の電源トランスを搭載。
トーンコントロールは省かれた。
PHONOは,10kΩ〜100kΩの負荷抵抗,100pF〜500pの負荷容量が切替えられる。
パワーアンプへの出力レベルが0dB,−10dB,−20dB,OFFに切替え出来る。
1978 GOOD DESIGN AWARD受賞「商品デザイン部門」
                     ta-e88-1x
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