LUX MB3045. 4台目修理記録
 同時修理 MB3045.1台目MB3045.2台目MB3045.3台目MB3045.5台目MB3045.修理真空管 
2024/1/30到着  3/29完成 
A. 修理前の状況

B. 原因

L. LUX GX100−3.6 出力トランス点検
  • 現在オークションでは直流抵抗を測定して、良否を表示しているが、完璧ではありません。
    正確には、交流電圧を入力し、各巻き線の出力電圧を点検する。

T. バラック修理・バラック調整後測定

C. 修理状況

U. TubeTester HickokTV−2B/Uによる付属真空管測定
  • 6550 Gm、IP測定。
    • 付属1本目 「6550」 Gm測定=10500μmho、IP=113.8mA。
      付属2本目 「6550」 Gm測定=11000μmho、IP=116.1mA。

    6FQ7 Gm、IP測定。
    • 付属1本目 「6FQ7」ユニット1 Gm測定=2400μmho、IP=11.34mA。
            「6FQ7」ユニット2 Gm測定=2040μmho、IP=10.63mA。
    • 付属2本目 「6FQ7」ユニット1 Gm測定=2800μmho、IP=15.40mA。
            「6FQ7」ユニット2 Gm測定=2400μmho、IP=16.96mA。

    12AU7 Gm、IP測定。
    • 付属「12AU7」1本目ユニット1測定 Gm=3000μmho、Ip=14.77mA。
        「12AU7」1本目ユニット2測定 Gm=2800μmho、Ip=13.89mA。

    12AX7 Gm、IP測定。
    • 付属「12AX7」ユニット1 Gm測定=2100μmho、IP=1.94mA。
        「12AX7」ユニット2 Gm測定=2100μmho、IP=1.92mA。



D. 使用部品
  • テフロン絶縁8ピンUSソケット    2個。
    タイト絶縁9ピンMTソケット      4個。
    電解コンデンサー           4個。
    フイルムコンデンサ−        11個。
    半固定VR                1個。
    整流ダイオード             8個。
    テフロン絶縁RCA端子        1個
    3Pインレット FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ  1個。
    金メッキのSP接続端子       3組6個。
    抵抗                  2本。
    ヒューズ(ブラケット込み)     1個。

E. 調整・測定

G. 修理費    73,000円     オーバーホール修理。
                       但し、真空管は別途です。
                      3台目からの、お馴染みさん価格。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. LUX MB3045 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 前右から見る。
A13. 点検中 後から見る。
A14. 点検中 後左から見る。
A15. 点検中 上から見る。
A16. 点検中 真空管を取り、上から見る。
A21. 点検中 下前左から見る。
A22. 点検中 下後右から見る。
A23. 点検中 下から見る。
A24. 点検中 下蓋を取り、下から見る。
A31. 点検中 真空管。左から12AX7、12AU7、6FQ7、6FQ7、6550、6550
A41. 点検中 終段出力真空管ソケットを金メッキ端子テフロン絶縁製に2個交換。
A51. 点検中 前段真空管ソケットを金メッキ端子タイト絶縁製に4個交換。
A52. 点検中 基板を外すのでフイルムコンデンサー6個交換。
A61. 点検中 整流ダイオード8個交換。ファストリカバリー対応。
A71. 点検中 SP接続端子交をバナナ対応に交換。裏に当て板製作が必要。写真は未加工なので曲がっています。
A81. 点検中 入力RCA端子をテフロン絶縁製に交換。
A91. 点検中 電源プラグを3Pインレットに交換。FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ使用。
L. LUX GX100−3.6 出力トランス点検。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
  • LUX GX100−3.6 の仕様。
      1次プレート巻線インピーダンス=0.9kΩ(PA−B−PB)。
      2次インピーダンス=16Ω(最大)。
      インピーダンス比=0.9kΩ/16Ω=56.25、 巻き線比=7.5。
      2次16Ω端子にAC5V/1kHzを入力すると、
      1次巻線(PA−B−PB)電圧=37.5V。
L1. 点検中 出力トランス電圧測定。1次出力電圧=4.999V×7.5=37.49V。
  • 左端=1次プレート巻線(PA−B−PB)電圧=37.54V。
    左から2台目=カソード巻線(KA−E−KB)間電圧=37.43V。
    真中=ブーストラップ巻線(FA−C−FB)間電圧=37.06V。
    右端から2番目=NF巻線(FC−G−FD)間電圧=36.90V。
    右端=2次C巻線16Ω端子にAC4.999V/1033Hzを入力。
T. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
T0. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   左=SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   右=VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
   よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
T1. 1kHz入力、SP出力電圧20V=50W出力、 0.1058%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
トランス類を保護する。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 前段AMP基板。
C12. 修理中 前段AMP基板。真空管ソケットを外し、洗浄後。
C13. 修理中  真空管ソケットの固定には空気管等を挿して行う。
C14. 修理後 前段AMP基板。 タイト絶縁9ピンMTソケット4個交換。 半田を全部やり直す。
C15. 完成前段AMP基板。 洗浄後防材を塗る。
C16. 修理前 前段AMP基板裏。
C17. 修理後 前段AMP基板裏。フイルムコンデンサー6個交換。
C18. 修理後 前段AMP基板裏。 真空管ソケットの足をこちら側からもハンダを盛り固定する。
C19. 完成前段AMP基板裏。 洗浄後防材を塗る。
C1A. 修理(交換)前 前段真空管ソケット。
C1B. 修理(交換)前 前段真空管ソケット。 金メッキ端子タイト絶縁製に交換。
C21. 修理(交換)前 出力真空管8045Gのソケット。
C22. 修理(交換)後 出力真空管8045Gのソケット。
C23. 修理(交換)前 出力真空管6550のソケット下周り。
C24. 修理(交換)後 出力真空管8045Gのソケット下周り。 6550から8045Gに変更、抵抗2本交換、抵抗2本撤去。
C31. 修理前 出力トランス下のフイルター基板。
C312. 修理前 出力トランス下のフイルター基板。電解コンデンサー2個が液漏れしている。
C32. 修理後 出力トランス下のフイルター基板。電解コンデンサー4個、抵抗2本交換。フイルムコンデンサー4個追加。
C33. 修理前 出力トランス下のフイルター基板裏。
C34. 修理後 出力トランス下のフイルター基板裏。 半田を全部やり直す。
C35. 完成出力トランス下のフイルター基板裏。 洗浄後防湿材を塗る。
C41. 修理前 電源トランス下、ブロック電解コンデンサー下付近。
C42. 修理後 電源トランス下、ブロック電解コンデンサー下付近。
C51. 修理前 SP接続端子。
C512. 修理中 SP接続端子。 シャーシの厚みを埋める為、詰め物を入れる。
C52. 修理(交換)後 SP接続端子。金メッキ端子を選択、3個セットを2個セットにして色揃え!
C53. 修理(交換)後 SP接続端子。通線穴は上下方向。
C54. 修理中 SP接続端子。取り付け台に差し込んであるだけなので接着する。
C55. 修理中 SP接続端子裏側配線。
C61. 修理前 入力RCA端子。
C62. 修理(交換)後 入力RCA端子。テフロン絶縁RCA端子に交換。
C71. 電源プラグ。
C72. 修理(交換)後 電源プラグを3Pインレットに交換。FURUTECH FI-10(R) ロジウムメッキ使用。
C73. 修理後 3Pインレット裏配線、しっかりアースを取る。
C81. 修理後 出力トランス保護ヒューズ挿入。
C91. 交換部品。
CA1 修理前 下から見る。
CA2 修理後 下から見る。
CA3 修理前 上から見る。
CA4 修理後 上から見る。
CA5 完成後 前上から見る。8045G2本、6240G2本、12AU7、12AX7。
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   左=SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   右=VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
   よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E1. 50Hz入力、SP出力電圧22V=60.5W出力、 0.469%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E2. 100Hz入力、SP出力電圧22V=60.5W出力、 0.376%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E3. 500Hz入力、SP出力電圧22V=60.5W出力、 0.359%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E4. 1kHz入力、SP出力電圧22V=60.5W出力、 0.366%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E5. 5kHz入力、SP出力電圧22V=60.5W出力、 0.387%歪み。
                 「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E6. 10kHz入力、SP出力電圧22V=60.5W出力、 0.388%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E7. 50kHz入力、SP出力電圧22V=60.5W出力、 0.363%歪み。
                  「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
U. TubeTester HickokTV−2B/Uによる付属真空管測定。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
U0. 付属真空管 「6550」。
     真空管ハンドブック(規格表)の、
       「6550」相互コンダクタンス=11000μmho「Ep=Esg=250V、IP=140mA、Eg1=−14V」。
U11. 付属1本目 「6550」。 Gm測定=10500μmho、IP=113.8mA。
     測定条件、「Ep=Esg=250V、IP=120mA、Eg1=−14V」。 RangeSW=A、FullScale=15000μmho。
U12. 付属2本目 「6550」。 Gm測定=11000μmho、IP=116.1mA。
U2. 付属真空管。 「6FQ7」、2本。
       真空管ハンドブック(規格表)の、
       「6FQ7」相互コンダクタンス=2600μmho、「Ep=250V、Ip=9mA、Eg1=−8V」。
U21. 付属1本目 「6FQ7」ユニット1。 Gm測定=2400μmho、IP=11.34mA。
     測定条件、「Ep=250V、Ip=9mA、Eg1=−8V」。 RangeSW=C、FullScale=6000μmho
U22. 付属1本目 「6FQ7」ユニット2。 Gm測定=2040μmho、IP=10.63mA。
U23. 付属2本目 「6FQ7」ユニット1。 Gm測定=2800μmho、IP=15.40mA。
     測定条件、「Ep=250V、Ip=9mA、Eg1=−8V」。 RangeSW=C、FullScale=6000μmho
U24. 付属2本目 「6FQ7」ユニット2。 Gm測定=2400μmho、IP=16.96mA。
U3. 付属真空管「12AX7(ECC83)」。 
       真空管ハンドブック(規格表)の、
    12AX7(ECC83)相互コンダクタンス=1600μmho「Ep=250V、Ip=1.2mA、Eg1=−2V」。
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966/実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U31. 付属1本目「12AX7」 ユニット1。 Gm測定=2100μmho、IP=1.94mA。
             測定条件、「Ep=250V、Eg1=−2V」。 RangeSW=C、FullScale=3000μmho
U32. 付属1本目「12AX7」ユニット2。 Gm測定=2100μmho、IP=1.92mA。
U4. 付属真空管「12AU7(ECC82)」。 
       真空管ハンドブック(規格表)の、
    12AU7(ECC82)相互コンダクタンス=2200μmho「Ep=250V、Ip=10.5mA、Eg1=−8.5V」。
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966/実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U41. 付属真空管「12AU7」1本目ユニット1測定。 Gm=3000μmho、Ip=14.77mA。
           測定条件、「Ep=250V、Eg1=−8.5V」、 Cレンジ=6000μmhoレンジでの測定。
U42. 付属真空管「12AU7」1本目ユニット2測定。 Gm=2800μmho、Ip=13.89mA。
プレート電流波形を観測しながら測定する。
測定電源は安定化電源を使用し、AC115V 60Hzで行う。
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況.
S. LUX MB3045 の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 モノラルパワーアンプ MB3045
連続実効出力 60W(4Ω、8Ω、16Ω)
全高調波歪率 0.2%以下(60W、1kHz)
0.3%以下(50W、20Hz〜20kHz)
0.05%以下(10W、1kHz)
混変調歪率 0.3%以下(50W、60Hz:7kHz=4:1)
周波数特性 10Hz〜40kHz -1dB以内
入力感度 約800mV
入力インピーダンス 80kΩ
残留雑音 0.5mV以下
使用真空管 8045G=2本
6240G=2本
12AU7=1本
12AX7=1本
外形寸法 幅370x高さ170x奥行240mm
重量 16.0kg
価格 ¥128,000(1台、1976年7月発売)
8045G 付属規格表
6240G 付属規格表
                            mb3045_41y
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