HMA−9500mkU. 74台目修理記録
2024/4/7到着   完成 
注意 このAMPはアースラインが浮いています。
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)やプリAMPのアースもも接続してはいけません。
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません、+−の撚りのあるのも使用出来ません。
    又、DC(directconnection)入力が可能ですが、絶対に使用しないこと=ここ参照
A. 修理前の状況
  • 2024/1.ヤフオクで落札しました
  • 出品者商品説明。
    • 電源が入り、パイロットランプ(緑色)及びPROTECTIONランプ(赤色)が点灯し、その後、PROTECTIONランプが消灯することを確認しました。
      INPUT入力からの、SPEAKERへの出力がL/Rとも出ません LOW CUT及びDCどちらの設定でも出力が出ません。
      その他動作/機能/性能の確認はしておりません。
      底面の足がオリジナルでは無いようです(写真参考)。
      スピーカー端子に、 TRITECの表記があります(写真参考)。
      ACコードがオリジナルではなく HITACHI 6N-LC SUPER HIHG QUALITY SPEAKER CABLEの表記があります また、被覆に色褪せがあります(写真参考)。
      ACプラグは、FURUTECH FI-25M(R)が装着されています(写真参考)。
      ACコードの筐体からの引き出し部のブッシュがありません(写真参考)。
      フロントのハンドルがありません。
      シリアルラベルに文字消えがあり、シリアルが判別出来ません。
      本体のネジに欠品があります。
      RIGHT側のTHERMO INDICATORのシールに剥がれがあります。
      本体にキズ/打痕/塗装の剥がれがあります。
    • 商品は現状品。
      簡易検査を行った商品です。
      長時間の動作確認を行っていないため検査時の状態を維持できない場合がございます。
      商品到着時より動作保証はございませんので、商品状態に記載の内容はあくまでもご参考程度にお考えください。
  • ユーザー商品確認。
    • 電源を入れるとプロテクトがかかって赤ランプのままで緑色に変わりません。
      取っ手(ハンドル)前2個、後2個合計4個有りません。
      RCA端子交換、SP接続端子交換をお願いします。
      電源に3Pインレット取り付け出来ませんか?→場所が取れません。
      電源ケーブルは悪かった交換して下さい。
      電源ランプはLED交換→LEDです。
      オーバーホール修理希望。
  • 工房注記
    • スピーカーケーブルで、電源コードの使用は個人で改造使用するのみ。この様な改造製品は販売禁止。販売する場合は電源コードを切る等の処置が必要。


B. 原因
  • 各部経年劣化。
    ヒューズ抵抗は全て普通の抵抗に交換してある。
    RLモジュールTR(トランジスター)劣化。


C. 修理状況
D. 使用部品
  • SP接続リレー                 2個。
    初段FET(電界効果トランジスター)    2個。
    バイアス/バランス半固定VR       6個。
    ヒューズ入り抵抗               30個。
    電解コンデンサー              31個 。
    フイルムコンデンサー             4個。
    ファストリカバリー 整流ダイオード( 3A/ 200V) 8本。
    TR(トランジスター)              個。
    純正取っ手                4個。
    WBT−0201          1組2個。


E. 調整・測定

F. 修理費      210,000円    オーバーホール修理。
             但し、最終測定時に結果が悪くて、終段FET(電界効果トランジスター)交換費用は別途。
Y. ユーザー宅の設置状況


S. HITACHI Lo−D HMA−9500mkU の仕様(マニアルより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。左右取っ手(ハンドル)無。
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る。左右取っ手(ハンドル)無。
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る。
A31. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A312. 点検中 下蓋を取り、下から見る。フイルムコンデンサーに巻いた銅箔テープが電源基板に移動。銅箔なので、回路短絡してプロテクト解除せず。
A313. 点検中 下蓋を取り、下から見る。銅箔テープは裏紙がそのままで、コンデンサーに接着していなかった。
A32. 点検中 下蓋裏埃。
A322. 点検中 下蓋裏左足の凹み。
A323. 点検中 下蓋裏右足の凹み。
A33. 点検中 電源トランスの詰め物を見る。大分焼けている。
A41. 点検中  R側ドライブ基板の電解コンデンサー頭のビニールのむけ。
A42. 点検中  L側ドライブ基板の電解コンデンサー頭のビニールのむけ。
A43. 点検中  電源基板の電解コンデンサー頭のビニールのむけ。
A51. 点検中 電解コンデンサー外観比較、100μ/100V
A52. 点検中 電解コンデンサー外観比較、220μ/100V
A61. 点検中 電源基板の整流ブリッジを「ファストリカバリー 整流ダイオード( 3A/ 200V)と 交換可能。
A71. 点検中 入力RCA端子。取り付け穴が大きいので、大型しか交換出来ません。
A712. 点検中 入力RCA端子。 WBT−0201に交換。
A713. 点検中 入力RCA端子。 WBT−0210Agに交換可能です。
A714. 点検中 入力RCA端子。 WBT−0210Cuに交換可能です。
A72. 点検中 使用されていたRCA端子。 中心電極は上下で挟む方式。
A73. 点検中 使用されていたRCA端子。 挟み込むタイプなので、接触は2点(2線)のみ。
A74. 点検中 使用されていたRCA端子。 拡大。
A75. 点検中 交換するテフロン絶縁製RCA端子。 中心電極は円筒状で4つ割方式。
A76. 点検中 WBT製RCA端子 WBT−0201。 さらに複雑な構造で「カチ」と差し込み感を与える。
A77. 点検中 最近の「RCAプラグ」の中心電極は2割になっているので接触不良が起きにくい。
A80. 点検中 R側−SP端子
A81. 点検中 L側−SP端子
A82. 点検中 R−SP端子。 WBT−0702PL に交換可能です。
A83. 点検中 R−SP端子。 WBT−0702に交換可能です。
A84. 点検中 R−SP端子。 WBT−0705Agに交換可能です。
A85. 点検中 R−SP端子。 WBT−0705Cuに交換可能です。
A86. 点検中 R−SP端子。 WBT−0735に交換可能です、但し既存の取り付け穴が見えます。
A87. 点検中 R−SP端子。 その他 在庫SP接続端子フルテック製品 使用可能です。
A91. 点検中 電源コード取り付け。
A92. 点検中 電源コード。スピーカーケーブルで、電源コードの使用は個人で改造使用するのみ。この様な改造製品は販売禁止。販売する場合は電源コードを切る等の処置が必要。
A93. 点検中 電源コードプラグ。
A94. 点検中 電源コードプラグ通線。綺麗です。
AA1. 点検中 終段FET(電界効果トランジスター)カバー裏。銅板が張られている。
AA2. 点検中 終段FET(電界効果トランジスター)カバー裏。2mm厚保の銅板が張られている。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C1. 修理前 下になる放熱器の部分を養生する。
C11. 修理前 R側ドライブ基板。
C12. 修理後 R側ドライブ基板。 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス・バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換。 ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個、TR(トランジスター)2個交換、モジュール修理交換部品は除く。
C13. 修理前 R側ドライブ基板裏
C14. 修理中 R側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C15. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C16. 完成R側ドライブ基板裏  洗浄後防湿材を塗る。
C17. 修理(清掃)前 R側放熱器裏の埃。
C18. 修理(清掃)後 R側放熱器裏の埃。
C21. 修理前 L側ドライブ基板。
C22. 修理後 L側ドライブ基板。 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス/バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換。 ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個、TR(トランジスター)2個交換、モジュール修理交換部品は除く。
C23. 修理前 L側ドライブ基板裏
C24. 修理中 L側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C25. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。
C26. 完成L側ドライブ基板裏 洗浄後防湿材を塗る。
C27. 修理中 L側放熱器裏の埃無。
C28. 修理(清掃)後 L側放熱器裏の埃。
C31. 修理中 R側終段FET(電界効果トランジスター)周りの埃。
C32. 修理前 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C33. 修理中 R側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付け絶縁マイカー。  熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と 、2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C34. 修理後 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C35. 修理中 L側終段FET(電界効果トランジスター)周りの埃。
C36. 修理前 清掃後、L側終段FET(電界効果トランジスター)
C37. 修理中 L側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付け絶縁マイカー。 熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコン=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C38. 修理後 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C41. 修理前 RLモジュール。 左右でロットが異なる。
C42. 修理前 RLモジュール裏。
C43. 修理中 RLモジュール裏。 TR(トランジスター)6個交換し、洗浄後軽くラッカーを吹く。
C44. 修理中 専用機でR側モジュール修理・測定・調整中。 
C45. 修理中 専用機でL側モジュール修理・測定・調整中。
C51. 修理前 電源基板。
C52. 修理後 電源基板。 ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個、整流ダイオード14本、TR(トランジスター)4個交換。 整流ブリッジを「ファストリカバリー 整流ダイオード( 3A/ 200V)と 交換。 輪ゴムは接着材が硬化するまで固定する。
C53. 修理前 電源基板裏
C54. 修理(半田補正)後 電源基板裏 半田を全部やり直す。 パスコン足絶縁チューブは2重にする。
C55. 完成電源基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C56. 修理中 絶縁シート。 過大電流による変形あり。
C61. 修理前 RCA端子
C71. 修理前 入力RCA端子基板
C72. 修理後 入力RCA端子基板。 フイルムコンデンサー2個交換。
C73. 修理前 入力RCA端子基板裏
C74. 修理中 入力RCA端子基板裏 L側もW−SWにする為、基板改造。
C75. 修理(半田補正)後 入力RCA端子基板裏  半田を全部やり直す。 フイルムコンデンサー2個増設。
C76. 完成入力RCA端子裏 洗浄後防湿材を塗る。
C77. 修理前 入力RCA端子基板取付裏
C78. 修理後 入力RCA端子基板取付裏
C81. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解。
C82. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解、肝心の接触端子部。
C83. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解。端子を洗浄する。肝心の接触端子は綺麗な内側のを使用。
C91. 修理前 R−SP端子
C92. 修理中  R−SP接続端子穴加工前
C93. 修理中  R−SP接続端子穴加工後
C95. 修理前 R−SP端子裏配線
C96. 修理後 R−SP端子裏配線。
              WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした。理由はこちら
              白く着いているのは湿度が高かった為、接着材の蒸気、やがて消えます。
CA1. 修理前 L−SP端子
CA2. 修理中 L−SP接続端子穴加工前
CA3. 修理中 L−SP接続端子穴加工後
CA5. 修理前 L−SP端子裏配線。
CA6. 修理後 L−SP端子裏配線。
               WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした。理由はこちら
              白く着いているのは湿度が高かった為、接着材の蒸気、やがて消えます。
CB1. 修理前 電源ケーブル取り付け部。
CB2. 修理中 電源ケーブル取り付け部穴加工前。
                 SP接続端子との距離を取る為に、下右方向へ広げる為、昔ながらのヤスリで削る。
CB3. 修理中 電源ケーブル取り付け部穴加工後
CB4. 修理後 電源ケーブル取り付け部
CB5. 修理中 電源ケーブル端末処理。
CB6. 修理前 ラグ端子に電源ケーブル取り付。
CB7. 修理中 ラグ端子に電源ケーブル取り付。 端子板に銅線で固定する。
CB8. 修理後 ラグ端子に電源ケーブル取り付。 さらに半田で固定する。
CB9. 修理中 電源ケーブル「SAEC AC6000 PC−Triple C」 に 「FURUTECH FI−11M−NIR」を取り付ける。
           ばらせないので差し込み接続。
CBA. 修理後 電源ケーブル+コンセント。
CC1. 修理前 R側ドライブ基板へのラッピング線
CC2. 修理後 R側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CC3. 修理前 L側ドライブ基板へのラッピング線
CC4. 修理後 L側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CC5. 修理前 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線
CC6. 修理後 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CC7. 修理前 L側ドライブ基板−電源基板
CC8. 修理後 L側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CE1. 交換した部品。
CE2. 交換した部品。アラルダイドで接着された電解コンデンサー、今回は基板からは外れた。
CE3. 交換した部品、接点が酸化して黒いSP接続リレー。光っている所が通電部分。
CF1. 修理前 下から見る
CF2. 修理後 下から見る
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低なります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E1. 50Hz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00662%歪み。
             L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00677%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E2. 100Hz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00277%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00480%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E3. 500Hz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00213歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00291%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E4. 1kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00345%歪み。
             L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00339%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E5. 5kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.01389%歪み。
            L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0147%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E6. 10kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0100%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0158%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E7. 50kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0662%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0677%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E8. 100kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0688%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0786%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
               このAMPの特色で、全く落ちない!
E9. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
Y. ユーザー宅の設置状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況、 全体正面から見る。
                     9500mk2-t1i
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